素浪人の生存報告

　昨日は、久し振りの大都市見物をしたので大変疲れた。いつも、人間が少ない所でのんびりして来たけんねえ。
　おまけに、両股関節が痛うなった。お遍路の後遺症のまだあるっちゃ。歩くと痛うなるっちゃね。
　そげな2つの理由により、今日はあまり動かないことにした。

　昼頃出掛けて、500円でお代わりし放題の店で昼ご飯を食べ、中之島の府立図書館でぷらぷらした。そしてからジュンク堂書店に行き、5時間くらい座り読み・立ち読みして時間を潰した。
　埼玉に戻ったら、ちゃんと本買って読もう。今買うと、重くて邪魔じゃけぇ。

　そして、20時に、10年来の友人のMと再会した。彼とは、高校2年の春休みに12日間のド短期留学をしたニュージーランドで出会った。神奈川出身の彼は、東京の大学に進学し、東京で就職し、1年前に大阪に転勤になったっちゃ。4年半振りくらいの再会。
　彼は元々太っていたが、MRという仕事柄、ようけ飲むので余計に太っていた。でも大阪の水が大変合う様で、元気そうだった。やっぱり東京よりも大阪の方が人情味がある様だ。東京の頃は仕事で苦労しとったけん、いがったいがった。

　彼とは、「方言はいいよね。俺らの使ってる首都圏の言葉は糞だよな！首都圏以外の土地で、首都圏の言葉を聞くとイラっとする」という意見が一致した。ほんま、首都圏弁はきたのぉて冷血な言葉じゃけえのぉ。「何が『だよねー』だ、気持ちわりーんだよ馬鹿(自分もおもっきし使ってるけど)！」って言いたくなるんだよねー。ほんま、考えれば考える程に自分の使っている言葉が嫌になる。
　ほじゃけん、この日記では方言ちゃんぽんになっとっちゃけど、自分の頭の中で、博多弁と土佐弁と東よりの伊予弁と東よりの広島弁と郡山弁がちゃんぽんになっちゅーばい。


　思い出話にも花が咲き、本当に楽しかった。そしてまたおごってもらってしもた。いつかいつか…お世話になった方々に、自分の田んぼでとれた米と畑でとれた野菜を贈りたい。行きたい所に大体行ったら、そげな事のできる生活をしたい。まあ、落ち着き先を見つける意味もこの旅にはあるばってん。

　落ち着くといえば、Mは結婚するらしい。ああ、友達がどんどん結婚してゆく…。誰か、かわいくてやさしくてお金持ちで西日本の方言を遣う女性が私を拾ってくれんかいな。

　朝、大阪キタのゲストハウスを予約した。大阪は尼崎の隣町やけん、殆ど漕がずに済むだす。10時頃出発。

　私は、交通マナーが悪いといわれる関西を自転車で訪れることを非常に恐れていた。以前、インターネットのチャットで話していた関西人達は皆事故った経験があると言ってたし…
　が、いざ訪れてみると、全然そげだ恐い場所ではなかった。神戸・大阪のドライバーは福岡・佐賀・熊本・高知・愛媛・香川・徳島・広島東部・福井・石川・長野・新潟・福島・青森・北海道のドライバーより歩行者自転車を気にかけているし、言うほどせっかちでもない。やっぱり都会やけんね。ほーっと安心致しました。
　ただし、大阪は自転車のマナーがおそらく日本最悪だな。スピード落とさずに歩道を突っ込んで行く。歩行者を轢く事故が多そうじゃ。


　早めにゲストハウスにチェックインしてから、ルコックのサイクリング用ロングパンツを買いに難波へ出掛けた。今履いているのが、秋・冬用のあったか～い奴じゃけぇ、下半身があせもだらけになってしまって辛いっちゃ。
　10階建てのスポーツ用品店で、パンツが4000円引きになっててホクホクヾ(＠⌒@⌒＠)ノ今履いちゅうのよりかっこええし、うれしいなー。
　スポーツ用品店の後、ジュンク堂で座り読みして、関西の地図を買い、ゲストハウスの方へ戻り、2.5kmもある商店街をぶらぶらして、飯食って(うどん旨かった)、一日がおしまい。

　朝、チェックアウトする際にユースホステル管理人のおばあさんと立ち話した(私は概ね聞いてるだけだったが)。おばあさんは、東日本大震災の被災地に対する政府・東電の対応に相当憤っているご様子だった。そうやんねえ。今回の震災への政府・東電の対応を見ると、水俣病の時から進歩しとらんもんな。弱者への仕打ちは、相変わらず恐ろしい世の中だ。
　また、「若い人は本当に気の毒やけど、国も会社もあてにしたらあかん。自分のことは自分でやらな。会社員の扱いなんか、動物以下やで！犬猫以下やで！」と仰っていた。僕もそう思いまする。末端の労働者より、役員のペットの方が良い物食って良い服着とるやろ。
　僕の様な雑魚が必死こいて会社員として働いたって、先が知れとると思うわ…。働くだけで他に何も出来ずに人生おしまいや。ま、そもそも今の時代、雇い続けてもらえるかどうかもわからんけんど。社会と会社を信じ過ぎないことだな。


　さて、10:47に垂水区を出発し、国道2号・43号を東へ向かい、途中スポーツデポでルコックスポルティーフの上着を買い(これで、やっと見られる格好になる…)、尼崎市のライダーハウスに16時到着。

　そして！17時に、去年北海道で3泊4日を共にしたIさんと丁度1年振りの再会。Iさんは伊丹市民で、今は喫茶店で働いており、今日はたまたま休みだったそうだ。何だか僕は、再会したい人とうまく時間が合う星のもとに生まれた様だ。
　Iさんと話していると、1年という時間の流れの速さを感じずにはいられない。Iさんと公共施設の軒下に一緒にテントを張ったのは、少し前の事だった様な気がするんだけどな。あれから1年という感じはしない。こうして年を取っていくわけよな…。

　今日もおごっていただいた(; ´ ▽ ` )ﾉ私もいつかは若者におごってやれるようにならなくては。

　5:15起床、片付け・朝食の後、7:05に出発。やればできる子なんです。
　昨晩は雨が降ったようで、所々水たまりができている。だけん、軒下で寝るっちゃ。もしも軒のないとろで雨に降られてテントが濡れたら、乾かすのに余計な時間ば取られるけぇのぉ。

　今日は、ここ数日のような猛暑日ではなくて、空は雲に覆われ、気温も30度までいってない。しゃかしゃかーっと姫路まで漕いで、世界遺産姫路城へ。



　流石に荘厳である。絵になる…いや…実際に、絵になってる…？



　そう、半世紀ぶりの改修工事中なんですなー。それも、5年がかりなんだそうな。10年後あたりにまた来ますわ。
　それにしても、お城ってのは立派なもんですなあ。明治政府の廃城令は余計だったね…国家としての「日本」を作るためには必要だったのかもしれんけんど(坂の上の雲的な見方)。




　今日は神戸に住んでるネット友達のdenimさんと会うので、神戸まで…行けなくとも神戸の近くまで漕ぐ。
　兵庫県の山陽側は人生初ぞな、もし。山陰側は田舎じゃったけど、山陽は工業地と住宅地やねー。埼玉とあんま変わらん。田畑の上に街が出来た感じ。

　神戸に近づくと逆風が強くて、普段と比べ時速-6km・労力50%増しになったが、神戸の西の端っこ・垂水区まで着いた。
　そんでユースホステルにチェケラ。神戸には安い宿が全然なく、このユースホステルが3200円がおそらく最安値。

　シャワーで汗を流してから、電車で三宮駅まで。神戸は、百貨店や高層ビルが建ち並ぶ大都市だ。車窓からは、東京をぎゅぎゅっと小さくまとめたような街だという印象を受けた。
　三宮駅の改札外で、denimさんと9年振りの再会。2002年に札幌で会って以来だ。
　denimさんは福岡県出身なので、福岡の話で盛り上がった。神戸は福岡と比べると街が小さいそうで、denimさん曰く「全然たいしたことない」とのこと(ちなみにdenimさんの奥さんは神戸の人…笑)。
　「博多もつ鍋」と看板が出ているお店に入り、旧交を温めた(今日もおごっていただいた…)。denimさんとは、インターネットで交流し始めてから12年になる。時は流れるもんじゃのう。

　酷い悪夢を見て、寝た気がしない。多分相当うなされていたことだろう。歯ぎしりも激しかったようで、歯が疲れている。体調悪し。

　7:45くらいに宿を出た。割と早いでしょう。
　昨日よりは暑さはましだが、やっぱり日差しがきつい。今日も真夏日だ。

　9時7分に備前長船刀剣博物館に到着し、展示してある日本刀をよだれたらしながら見た。あまりにも美しい。その上に殺傷力も優れているというのだから、たまりませんな。
　高知の遍路用品店の日本刀好きなじいさんが、「刀は一家の守り神だから持っておいた方がいい」と言っていたのも頷ける。もしも金持ちになったらば、刀を買おう。

　その後、汗をかきまくりながら姫路を目指したものの、届かなかった。
　今日も失敗作の日だった。ipadで1時間も宿探しをしたのが無駄だった。結局宿を決め切れんかったし…。
　更に、無料で泊まれるキャンプ場を何となく通り過ぎて、泊まるあてもないのに先に進んでしまったのもOBAKAだった。
　どーも私は寝る場所決める時に凄く優柔不断になるようだ。明日から改善しよう。

　結局、相生市の公園内にある歴史民族資料館の入り口にテント張った。必殺の公共施設軒下睡眠。



　ところで、銭湯で体重測ったら、56.9kgだった。対数日前から2kg減ったよ。これはもしや、ダルビッシュがツイッターで言ってた「カタボリック」(燃やす脂肪がなくなって、筋肉が燃やされちゃう)というやつなのでは？
　主食がカロリーメイトだからな。多分運動量に対して食事の量が足りていない。