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素浪人の生存報告

カテゴリー「旅VII 山陽〜近畿〜東海」の記事一覧

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6月14日 しまなみ海道2日目

朝、埼玉ライダーさんと話していたら、岡山出身のチャリダーさんが来て、3人で1時間くらい喋った。無職の若者3人が明るく会話をしてるぜ。
岡山チャリダーさんはニュージーランドに長期滞在していたらしく、そこで知り合ったスペイン人(無職)と、今回鹿児島から岡山までのチャリ旅をしているとのこと。スペイン人は会話に加わってこなかったが、まだテントで寝てたらしい。
無職万歳\(^o^)/



今治焼鳥を食べなかったのを後悔していたのと、今治で見かけたauショップの店頭に「他社からMNPで全機種0円&キャッシュバック」と書かれていたのが気になっていたので、今治に戻る。一昨日は雨でずぶ濡れだったので、どちらも通り過ぎてしまっていたのだよ。

戻りがけ、昨日も寄った和菓子屋さん「前神駒助商店」に再び入った。蜜柑饅頭がかな〜り旨かったから、お土産用に20個買った。白あんのさわやかな甘さと、控えめながらも存在感のある蜜柑の酸味との夏の始まりのハーモニーが素敵なお菓子なのだ。
1人でお店を切り盛りしているお婆さんとお話していたら、200円おまけして頂いた上に缶カフェオレを買って下さった。
こちらのお店の紹介記事をまた別の日に書こう。



シャーっと漕いで(立派な橋も、2日連続だと感動もない)、今治に戻り、昼間に焼鳥を食べられるらしいお店「馳走屋 とり壱」に入った。しかし、焼鳥の単品は昼間はなかったので、ランチメニューの焼鳥重と、「せんざんき」を頼んだ。焼鳥重はたいして旨くなかった。せんざんきは旨かったけど、ただの唐揚げだった。
むむう。またもや悔いが残るぞな…と思いながら、しまなみ海道の食べ物観光パンフレットを見たら、「商店街に今治で唯一昼間っから焼鳥を食べられる店がある」と書いてあった。それを早く言ってよ。

焼鳥重と唐揚げで満腹なので、商店街焼鳥の前にauショップに行った。店員さんに話を聞くと、キャッシュバックはJCB商品券でされるとのこと。
店頭で色々と機種を触ってみたが、どれも動きが遅かったりボタンが押しづらかったり、何かしら欠点がある。決めかねるので店を出ようとしたら、扉の前で店員のおねえさんが待ち構えており、止められた。
このお姉さんが、首都圏人によくあるよそよそしいフレンドリーさではなく、自然な人懐っこさを醸していて、物よりも人の魅力に弱い私の足を止まらせる。
お姉さんに勧められた機種はすごく重いことを除けば、防水・防塵・耐衝撃性高い・コンパス付きと、旅人向きな仕様になっている。迷うので、「焼鳥食べながら考えます」と言って焼鳥を食べに。

鳥皮をカリカリにした今治風焼鳥。

味はまあ…おいしいけど、唸るほどじゃない。むうう…

携帯は、「これも縁だ」ということで、替えることにした。弘法大師のお導きたいね。決めてしまえば、はいすっきり。高校〜社会人で使っていたauにもどって参りました。


普通の焼鳥屋が開店する時間になってもうたが、暗くなりきるまえに寝床を確保せにゃなんめえと思って、来島海峡大橋の近くの公園目指して進む。が、暗くなってもいいや!とすぐに考えを翻して銭湯に寄った。やっぱり汗は流したい。へたれ日本一周チャリダー本多は、風呂に入らぬことへの耐性が低いのである。

さっぱりして橋の方へ向かっていたら、マフラーを改造したらしいやかましいスクーター3台が私と同じ方向へ行った。何だかきな臭えぜ。さっき銭湯でおじさんに「公園でかつあげにでもあったらいかん」と、公園の上の展望台を推奨されたのだが…3人はそっちへ行ったような気がする。
嫌な感じなので、橋を渡って大島の道の駅へ行くことにした。島なら安全だ。ナイトクルーズだ。


3度目の来島海峡大橋を渡り終え、大島の道の駅へ到着。道の駅内には適地がなかったので、すぐ隣の公園にテントを張った。


真面目にブログ書くと中身が多くなるなあ。一日が充実してたってことかな?

6月13日 しまなみ海道1日目

朝は荷物の片付けに手間取って、チェックアウトしたのが10時ちょい。
そしてしまなみ海道に…




きたーーー


海を渡る橋には、格別な気持ち良さがありますなあ。見た目もかっこいいし。


死国本島から上記写真の来島海峡大橋を渡り、まずは大島へ渡った。橋を降りてすぐに道の駅があったので昼ご飯を食べようかと思ったが、メニューが今一つだったのでやめた。
大島内をちゃりちゃりーっと漕いで、直売所で米2kgを仕入れたり、定食屋で親子丼食べたり、和菓子屋さんで「蜜柑饅頭」を買ったりして、次の伯方島へ。



伯方島でキャンプ場を漁ったが、テント張るのに1300円かかるのにシャワー室がなかったりしたので(囲いのない丸見えシャワーならある)、やめた。どうしても汗を流したいので、温泉のある次の大三島へ行くことにした。

橋にも島にも意外にアップダウンがあり、自転車漕ぎ力の落ちている私には結構こたえたが、大三島の温泉(塩素臭いけど300円で入れる)で汗を流し、近くの道の駅を寝床に決めた。この時点で夜の7時くらい。
テントを用意しようとしてたら、ライダーのお兄さんに声を掛けられた。奇遇なことに、お兄さんも私と同じく埼玉出身・日本一周だった。
お兄さんも私の隣にテントを張り、23時過ぎまで語らった。いやあ、話が合う合う。「四国は歴史を感じる」「埼玉のニュータウン育ちだから、身近に歴史的なものや文化的なものが全くなかった」「関東は寄せ集めの街だから地域性がなくてつまんない」「関東では、鎌倉以外に人が住み始めたのは所詮江戸時代以降で歴史が浅い」。「日本の歴史・文化はやっぱり西」で話が一致。埼玉で育つとそういうことに気付くよね。

私は、自分が文化も糞もない所で育ったことが、今回日本一周の旅に出たことに大きく起因しているような気がする。
「自分は一体日本の何を知っているんだろう?」という思いを何年か抱えていたからな。日本人でありながら日本人ではなかった。アイデンティティーの喪失というやつ。
ばってんそれも旅に出て解消された。私も日本人だ。ただ、日本人の中の何人なのかわからんけんどな…。蝦夷っ子も庄内人も会津っぽも信州人も駿河っ子も名古屋人も伊予人もいごっそうも博多もんも皆、地元を愛していて羨ましい。

6月12日 自転車再開

荷造りに手間取り、12時頃、雨の中新居浜出発。カッパ着てもすぐに染み込んで来た。午前中に出発しとったら小雨じゃったのにね。
普段じゃったら落ち込みそうなもんじゃが、お遍路を経験したけんか、あまり動揺せなんだ。自分に「お前の業なんだ」と言い聞かせた。

フル装備の自転車は久々だが、重い荷物を背負って歩くことに比べたら、本当に楽だなあ。上り坂は自転車の方が大変だげっちょ、平地と下りの速度は歩きの比じゃないもんなあ。
これは、歩き遍路せなんだら気付かなんだもんなあー。良い経験できとる。


今治に入り、55番札所南光坊の納経所で「杖をお焚き上げ(燃やすこと)してもらえますか?」と聞いたら、「お焚き上げはしてないです」とのお答え。そこで、「自転車で四国に来て自転車置いて歩き遍路をして杖を買ったんですけど65番で結願しましてまた自転車に乗って四国を出るので杖ばお焚き上げして頂こうと思っていた」と事情を説明したら、「私が貰いましょう」と申し出て下さった。わあ、助かった。
更に、納経所の方(多分御住職だと思う)は、あんパンと缶コーヒーといれたてのココアを差し入れて下さった。お優しい…。

南光坊から、しまなみ海道のたもとの観光施設「サンライズ糸山」まで雨に打たれ、本日のノルマ達成。
服も靴も荷物もずぶ濡れでござんす。おまけに、2625円だと思っていた宿泊料が4200円だっただす…南光坊の近くに3150円の宿があったのに…

ともあれ、明日からはチャリンコ野郎の聖地しまなみ海道を楽しみまくるだすよ!本気出して楽しむだす。
今宵はその前哨戦ということでもないけんど日本酒買っただす。荷物を乾かす為に部屋散らかしただす。明日片付けるのが面倒くさいだすね。

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