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素浪人の生存報告

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93日目 9/9 信濃町〜上越〜富山県入善町

 雨は止んだ。9時頃出発。
 野尻湖から上越市へ向かって20キロくらい下り。勾配は大したことないが、まあ気分は良い。楽だ。

 新潟の日本海側に対して陰鬱な印象しかなく、好きでないので、泊まりたくない。一気に富山県を目指してみる。
 上越市から糸魚川市まで、海沿いにサイクリングロードがあるので、そこを目指して走っていたら、モルモン教徒につかまった。

モ「神についてどう思いますか?」
私『僕は神を信じていません』

「旅をして自然を見ていると、何か絶対的な存在を感じませんか?」
『感じますね』
「それが神だと思いませんか?」
『いえ、僕は地球を神だと思っている感じなので…』
「神が地球を作られたからきっとそう感じるのです」
『(苦笑)』

「神について話を聞いてみませんか?」
『いえ、僕は無神論者なので』

「よかったら連絡先を教えてもらえませんか?」
『いえ、キリスト教は好きじゃないので』

 何度こちらが断っても、自分の宗教をゴリ押ししてくる。アメリカ的な強引さを感じた。日本人の宣教師だったけど。


 上越市の海からサイクリングロードでとても快適に糸魚川まで行く。ふむ、台風一過で晴れてくれたので、たまには新潟の日本海側も悪くないと思える。えー、素直に言いますと、良かった。でも、もし明日も見たら、きっと飽きる。

 糸魚川に着いた14時半の時点で走行距離82キロ。この先は難所・親不知が待っている。空にはどんよりと雲が広がってしまった。雨中の親不知は避けたいので早目に行くしかない。
 「ここは親不知です」という看板もなかったので、覚悟が足らないままトンネルの連続する地獄に足を踏み入れてしまった。北海道のアホトンネルよりも車道が広く、北海道よりも糞ばかトラック死ねは少ないものの、トンネルの本数が多い。しかもトンネル内でも道がくねくね曲がっていて先が見えない。
 必死になって漕いでいるのと緊張とで、汗がだらだら出る。背中まで汗でびっしょりになる。ここは現代もチャリダーにとっては難所だ。
 狭くて見通しの悪いトンネルで、後ろから来たボケナストラックにクラクション鳴らされた。私に鳴らしたのか、対向車に注意の意味で鳴らしたのかは定かではないが、腹が立ったので中指を突き立てておいた。クズ野郎!道端にゴミ捨ててんのも、どうせてめーらだろ。

 親不知はそげな難所だった訳だが、ここは昔の旅人達に敬意を表して、「鬼畜道」認定はしない。昔は崖下の海の真ん前を、旅人達は命を賭して渡っていたのだ。 昔と今とでは、「難所」という言葉の持つ重みが違う。


 カストラック達の波状攻撃をかわし、無事6年振りに富山県に入り、当てにしていたキャンプ場は当たり、さてテントを張る前にお風呂だ。
 温泉旅館の手前で、地元のおじいさんに、念のために日帰り入浴出来るか聞いてみた。「駄目だぁ。何年か前に潰れた」
 ふぐう。風呂に入るまでは眠れん。この辺には銭湯もないらしい。だが、おじいさんが車で案内してくれるとのこと!なんて親切なんだろう。「ついて来られ」だって。越中弁もゲットだぜ。
 しかし次の施設も休館日だった。汗を流さないまま、キャンプ場に戻る訳には行かない。
 おじいさんが更に次の銭湯まで連れて行ってくれた。本当に親切だ。別れ際、「気を付けてな」と笑顔で言ってくれた。私を案内するのが面倒臭かったというような素振りは全くない、本当の笑顔だった。


 さっきのキャンプ場から10キロも離れてしまったので、暗い中、次のキャンプ場まで行った。使用料タダで、冷たい湧き水まである、神がかったキャンプ場だ。


走行距離135キロ

92日目 9/8  信濃町連泊

雨及び台風の為、連泊。今日もテント値段でバンガローに泊めて頂く。
雨だと動けないからつまらない。


ところで、9月に入ってから、早くも北海道が恋しくなってきた。秋の北海道は、静かで良いんだよなぁ…。夏よりもヒグマの恐ろしさが増すけど。
舞鶴からフェリーで行っちゃったりして…

91日目 9/7 千曲市〜信濃町

 朝焼けの光で目が覚めた。朝霧に包まれた善光寺平が美しい。



 洗濯物が乾くのを待ったり、ちんたら準備をしたりしていたら、出発が10時半くらいになってしまった。わしゃいつもこうじゃ。

 今日は野尻湖が目標。50〜60キロ先だ。地図を見たところ、 長野から新潟に抜けるには、信濃町を通って妙高高原に入るルートが、トンネルも峠もなくて良さそう。

 千曲川沿いのサイクリングロードを快走し、走りづらい長野市内は鈍足で行き、北国街道に到ると手で自転車を押す。段々スピードが落ちるルートだった。結局峠はございました。ま、信州は日本の屋根だからな。仕方ない。
 野尻湖近くになると霧雨になった。台風の影響なのか。

 そして、かなり珍しいことに、チャリダーを発見。本州では滅多に出会えないので、嬉しくなって話し掛けたら、彼も東京から日本全国を巡る旅人だった。全都道府県に「この県に遊びに来たら、この人の家にとめてもらおう」というホームを作る旅らしい。道路標識を見ながら、毎日無計画に動いているのだと。凄いなあ。
 また面白い人に出会えて、今日も収穫あり。

 湖畔のキャンプ場に泊まる。雨が本降りになったので、テント設営の料金でバンガローに泊めてもらえた。ありがたや。

90日目 9/6 東御市〜千曲市

非日常的な光景。


 この快適な我が家で、二度寝、三度寝し、いつもの如くちんたら準備をしていたら、出発が11:11になってしまった。
 山を下る道がわからずに彷徨っていたら、「千曲ビューライン」という、盆地を眺めながら走れる快適な道に出くわした。下りの最高時速65キロ!記録更新した。


 坂を下り切った後、また道がよくわからなくなった。気づいた時には、方位磁石と地図をみながらも進みたい方向と真逆に向かうという神業を成し遂げていた。流石としか言いようがない。きっと私が後進国を旅したら、スラムに迷い込んで死ぬ。

 今日は出発がおくれたのであまり進まないことにして、14時には戸倉上山田の日帰り温泉に入り、二時間くつろいだ。そして、スーパーで買い物をして姨捨の棚田へ。本多家で借りている田んぼの側で眠るんだ!
 棚田なので当然斜面に位置しており、着いた時には汗びっしょりになってしまった。しかし、景色は素晴らしく、風も気持ち良い。
 久し振りにご飯を炊こうと準備していたら、仕事で写真を撮りに来ている人と、草刈に来ている棚田オーナーの人に出会って話が弾んだ。やっぱり旅の醍醐味は人との出会いだねえ。棚田オーナーのIさんも、今日はここに泊まるらしい。
 Iさんは、元々北海道の人だそう。私も大学の頃に住んでいた清田区に住んでいたことがあり、娘さんは私と大学が同じで、Iさんは現在私と同じさいたま市在住で、更に私が東京で就職していた頃に通っていた田町で働いていたそうな。そして同じ棚田のオーナー。色々一致した。世の中狭いのです。もう、こういうことがあっても驚かない。

棚田から見える夜景。昼も夜も綺麗。
だが、「夜景は綺麗だけど、街が開けていなかった昔の方が綺麗だっただろうね」という意見もIさんと一致した。

89日目 9/5 長野県東御市

 インチキ日本一周チャリダー本多。彼に、自力のみで日本一周をしようという気概はない。
 彼は、西日本編の初日である今日、家族を巻き込み、車で長野県まで自転車を運んでもらうという裏技に出た。流石は温室育ちの箱入りチャリダーだ。


 てな訳で、今日は長野県に車で来た。埼玉・群馬(の平野部)はクソ暑いし、クソ汚いし、クソつまらないし、長野県に入る前に1000m級のクソ峠はあるし、クソ糞くそだし、とにかくクソ!「見知らぬ土地をゆっくり眺める」のがこの旅の目的だから、関東はどうでもいいの。

 本日の走行距離は7キロくらい!家族に送ってもらった道の駅からキャンプ場まで山を登っただけ(汗だくになったけどね)。
 雷が鳴っていやがるから、調理場にテントを設営した。夜になってどしゃっと雨が降ってきたから、それは正解だった。


 かなり久しぶりのリアルタイム日記。続けられるよう心掛けますよ。8月の日記がまだ2日分残ってますが、時間が空いた時にでも書きます。

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プロフィール

HN:
本多
性別:
男性
職業:
素浪人
自己紹介:
旅烏になり申す。

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