70日目 7/23 奥入瀬渓流!~六戸町
- 2010/08/13 (Fri)
- 旅 II 蝦夷地〜東北太平洋 |
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奥入瀬~。地図には「日本一の渓流美」と書いてある。更に、観光センターの掲示板に、「50年ぶりに来たが、変わらない景色に感動した」と書いてあった。
見所が多過ぎて、いちいち写真を撮っていたらきりがねえ。テレビでしょっちゅう取り上げられるのも理解できるわ。ここまでチャリンコで旅してきて、景色に感動することは殆ど無かったが、奥入瀬は素晴らしい。
ただ、河口までの10キロちょいの遊歩道が川沿いにあるので、奥入瀬を満喫するならそこを歩くべきだろう。自転車では駄目だ。次は秋に来て歩くぞ。
河口の十和田湖に着くとパラパラ雨が降って来た。
奥入瀬の後、峠を越えて八幡平を目指すか、八戸からそのまま陸中海岸を行こうか迷っていたが、恐山で本州の山に恐れをなしたのと、今日の雨とで、八戸~陸中海岸コースに決定。八幡平は車で行ったことがあるしな。
という訳で、奥入瀬渓流を戻る。戻っている内に雨も止んだ。
観光センターに着いて休憩していると、「ずっと自転車で旅してるんですか?」と40歳前後と思しき女性から声をかけられた。高校生の息子さんが自転車を始めようと考えているらしく、「自転車の知識がないとこういった旅には出られませんよね?」とか「体力がないと・・・?」とか聞かれたが、『あ~大丈夫ですよ。僕なんて全然知識ないですし、体力は後から付いてきますよ。ぜひ息子さんも始めたらいいと思います』と、無責任に勧めておいた。
それにしても、この奥さん、若いころはモテただろうな。スケートの岡崎に似ている。
十和田市内に入ります。ご多分に漏れず活気が無い。シャッターが閉まっとう。
ばってん、道は立派。この道路は「日本の道100選」とやらに入っているらしい。人が少ないから、歩道の広さが際立つぜ。片側の歩道だけで、埼玉の県道2車線並みの広さがある。
自分が進むべき方向がわからずにフラフラしていると、おばちゃんから「お疲れ様!」と声をかけられた。すぐそこで喫茶店をやっているので、休んでいきな~と有り難いお言葉を掛けて頂き、入店。
水、とうもろこし、枝豆、稲荷寿司をごちそうになった。久し振りにまともな物がお腹に入ったな。食欲不振で、あらゆる栄養素が不足している所だったから、助かりました。
道と、おすすめの日帰り湯もばっちり教えて頂いた。
十和田市の東隣の六戸町に入り、教えて頂いた温泉で汗を流し(いい湯だった)、出たら、おじさんに話しかけられた。東京育ちの人で、べらんめえ口調がかっこいい。
このとっつぁんは、20代の時に自殺したくなって足摺岬に行ったらしい。そこで同じような若い旅人に出会って楽しかったそうだ。やっぱ若者は旅に出るべきだぁね。
「今日は何処に泊まるんだ」と聞かれたので『この先の道の駅ろくのへにテント張ります』と答えたら、「かみさんが道の駅で働いてるから、明日の朝、何か食べ物を持っていくように言っとくよ」と言って下すった。ありがてぇ。
道の駅が閉まってから芝生にテントを張り、酒屋でアルコールを仕入れ、飲んで寝てたらゲリラ豪雨(以降、「下痢雨」 げりさめ)が降ってきた。おまけに雷まで。雷がテントに落ちたら死ぬ。まともに眠れねえぜ。
走行距離89キロ
見所が多過ぎて、いちいち写真を撮っていたらきりがねえ。テレビでしょっちゅう取り上げられるのも理解できるわ。ここまでチャリンコで旅してきて、景色に感動することは殆ど無かったが、奥入瀬は素晴らしい。
ただ、河口までの10キロちょいの遊歩道が川沿いにあるので、奥入瀬を満喫するならそこを歩くべきだろう。自転車では駄目だ。次は秋に来て歩くぞ。
河口の十和田湖に着くとパラパラ雨が降って来た。
奥入瀬の後、峠を越えて八幡平を目指すか、八戸からそのまま陸中海岸を行こうか迷っていたが、恐山で本州の山に恐れをなしたのと、今日の雨とで、八戸~陸中海岸コースに決定。八幡平は車で行ったことがあるしな。
という訳で、奥入瀬渓流を戻る。戻っている内に雨も止んだ。
観光センターに着いて休憩していると、「ずっと自転車で旅してるんですか?」と40歳前後と思しき女性から声をかけられた。高校生の息子さんが自転車を始めようと考えているらしく、「自転車の知識がないとこういった旅には出られませんよね?」とか「体力がないと・・・?」とか聞かれたが、『あ~大丈夫ですよ。僕なんて全然知識ないですし、体力は後から付いてきますよ。ぜひ息子さんも始めたらいいと思います』と、無責任に勧めておいた。
それにしても、この奥さん、若いころはモテただろうな。スケートの岡崎に似ている。
十和田市内に入ります。ご多分に漏れず活気が無い。シャッターが閉まっとう。
ばってん、道は立派。この道路は「日本の道100選」とやらに入っているらしい。人が少ないから、歩道の広さが際立つぜ。片側の歩道だけで、埼玉の県道2車線並みの広さがある。
自分が進むべき方向がわからずにフラフラしていると、おばちゃんから「お疲れ様!」と声をかけられた。すぐそこで喫茶店をやっているので、休んでいきな~と有り難いお言葉を掛けて頂き、入店。
水、とうもろこし、枝豆、稲荷寿司をごちそうになった。久し振りにまともな物がお腹に入ったな。食欲不振で、あらゆる栄養素が不足している所だったから、助かりました。
道と、おすすめの日帰り湯もばっちり教えて頂いた。
十和田市の東隣の六戸町に入り、教えて頂いた温泉で汗を流し(いい湯だった)、出たら、おじさんに話しかけられた。東京育ちの人で、べらんめえ口調がかっこいい。
このとっつぁんは、20代の時に自殺したくなって足摺岬に行ったらしい。そこで同じような若い旅人に出会って楽しかったそうだ。やっぱ若者は旅に出るべきだぁね。
「今日は何処に泊まるんだ」と聞かれたので『この先の道の駅ろくのへにテント張ります』と答えたら、「かみさんが道の駅で働いてるから、明日の朝、何か食べ物を持っていくように言っとくよ」と言って下すった。ありがてぇ。
道の駅が閉まってから芝生にテントを張り、酒屋でアルコールを仕入れ、飲んで寝てたらゲリラ豪雨(以降、「下痢雨」 げりさめ)が降ってきた。おまけに雷まで。雷がテントに落ちたら死ぬ。まともに眠れねえぜ。
走行距離89キロ
69日目 7/22 むつ市〜十和田市
- 2010/08/12 (Thu)
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平地をすいすい参ります。平らなら楽勝。10キロなんて、あっという間だもんね〜。
横浜町の「道の駅よこはま」で朝の休憩。かぼちゃ饅頭とキュウリを買って食べ、出発。そしたら吐き気に襲われた。気持ち悪い。きゅうりが地上へ戻ってきそうだ。本州の暑さにやられたな。夏バテだ。
胃が働けていない感じがする。消化機能がかなり弱っているな。バス停では全く熟睡できなかったしな。
食欲は沸かないので、水分だけ取って進む。
明日は奥入瀬渓流へ行くのだ。妹が何年も前から奥入瀬に行きたがっていて、私が『そのうち連れて行ってやる』と約束しているので、今回は自転車で下見だ。今日はその為の移動日。今日のルート上には特に見どころはない。
てな訳で、今日は何も観ず、食わず、おしまい!
道の駅おいらせが、芝生たっぷりで素晴らしい寝床だったというのが今日のハイライト。テントはっておねんね。
走行距離88キロ
68日目 7/21 薬研温泉~恐山~金谷沢(全部むつ市内)
- 2010/08/12 (Thu)
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恐山へ。名前どおり恐ろしい・・・坂道が。晴れて暑いし、汗を滴らせながら自転車を押して登る。ああ、本州の山は恐ろしい。絶対に、もう山には進んで入らねえ。これで最後だ。
辿り着きましたる恐山。小さな盆地という感じで、噂どおり暑い。
川から温泉が湧いているようで、石が黄ばみ、川の水が鮮やかな水色(?)に濁っている。霊場っぽい雰囲気だ。
河口に橋が架かっており、「三途の川」と石に刻んである。
観光タクシーのおっちゃんに、三途の川を渡って良いのか聞いてみると、「渡って戻ってくれば大丈夫。死にたければ戻ってこなければ良い」と言われた。
ひいぃ。まだ死にたくないので、渡ってすぐに戻った。
今回は珍しく写真を沢山撮ったので、写真で雰囲気を感じてくんしゃい。
この湖も山も寺も、全てひっくるめて「恐山」という霊場となっており、死んだ人は皆ここへ来るそうだ。鮮やかな色の湖と、荒涼とした火山岩の道と、大量のお供え物と、死者を弔う人々・・・。ここでしか見られない景色だろうなあ。
で、「恐山大祭」とは、死者がどさっと来るお祭りらしい。炎天下のイタコ小屋に行列が出来ていた。私も福岡の祖母を呼び出して欲しかったが、あまりにも暑いので並ばなかった。
恐山を後にし・・・ようとしたら、また坂道が酷い。酷すぎる。北海道の峠なんて、本州のに比べると鼻くその様なものなのだな。私は井の中の蛙だった。
峠の下りで時速61km出た。新記録!坂の角度を物語っておりますなぁ。
下り切ると、意外にもニュータウンが待っていた。新しそうな一戸建てが並び、中央資本の店もある。こんな僻地にニュータウン。むつ市に一体どの様な産業があるのだろう。
何にせよ、スーパーがあり助かった。昼休憩!
休憩後、ぶらぶらしてから温泉で汗を流し、中心市街地のスーパーで夕飯の買い出し。
スーパーから出ると、外は暗くなっていた。まだ今晩の寝床が決まっていない。
無人駅を求めて南下政策を開始。5kmくらい走って着いた駅は、待合い室に扉が無い。こげなとこはいかん。虫だらけやろ。
疲れている上に日は沈み、寝床がまだ決まっていないという、心労パターンだ。旅の初日もそうだったな。
心細いまま先へ進んで次の駅に着くと、今度はきちんと扉があって個室になる待合い室だ。されど、窓が全開で小せえ虫が沢山いやがる。こぎゃんとこで眠れる訳がなか。却下!夏は無人駅を寝床として計算出来んことがわかった。虫が嫌いだ!
駅の近くに公民館のようなものと個人商店があるが、「田舎に泊まろう」みたいに飛び込む度胸が私にはまだない。
少し道を戻り、狭いバス待合所に入った。脚は伸ばせないし行き交う車の音がうるさいが、虫はいない。ま、一度はやってみたかったバス停泊だ。
辿り着きましたる恐山。小さな盆地という感じで、噂どおり暑い。
川から温泉が湧いているようで、石が黄ばみ、川の水が鮮やかな水色(?)に濁っている。霊場っぽい雰囲気だ。
河口に橋が架かっており、「三途の川」と石に刻んである。
観光タクシーのおっちゃんに、三途の川を渡って良いのか聞いてみると、「渡って戻ってくれば大丈夫。死にたければ戻ってこなければ良い」と言われた。
ひいぃ。まだ死にたくないので、渡ってすぐに戻った。
今回は珍しく写真を沢山撮ったので、写真で雰囲気を感じてくんしゃい。
この湖も山も寺も、全てひっくるめて「恐山」という霊場となっており、死んだ人は皆ここへ来るそうだ。鮮やかな色の湖と、荒涼とした火山岩の道と、大量のお供え物と、死者を弔う人々・・・。ここでしか見られない景色だろうなあ。
で、「恐山大祭」とは、死者がどさっと来るお祭りらしい。炎天下のイタコ小屋に行列が出来ていた。私も福岡の祖母を呼び出して欲しかったが、あまりにも暑いので並ばなかった。
恐山を後にし・・・ようとしたら、また坂道が酷い。酷すぎる。北海道の峠なんて、本州のに比べると鼻くその様なものなのだな。私は井の中の蛙だった。
峠の下りで時速61km出た。新記録!坂の角度を物語っておりますなぁ。
下り切ると、意外にもニュータウンが待っていた。新しそうな一戸建てが並び、中央資本の店もある。こんな僻地にニュータウン。むつ市に一体どの様な産業があるのだろう。
何にせよ、スーパーがあり助かった。昼休憩!
休憩後、ぶらぶらしてから温泉で汗を流し、中心市街地のスーパーで夕飯の買い出し。
スーパーから出ると、外は暗くなっていた。まだ今晩の寝床が決まっていない。
無人駅を求めて南下政策を開始。5kmくらい走って着いた駅は、待合い室に扉が無い。こげなとこはいかん。虫だらけやろ。
疲れている上に日は沈み、寝床がまだ決まっていないという、心労パターンだ。旅の初日もそうだったな。
心細いまま先へ進んで次の駅に着くと、今度はきちんと扉があって個室になる待合い室だ。されど、窓が全開で小せえ虫が沢山いやがる。こぎゃんとこで眠れる訳がなか。却下!夏は無人駅を寝床として計算出来んことがわかった。虫が嫌いだ!
駅の近くに公民館のようなものと個人商店があるが、「田舎に泊まろう」みたいに飛び込む度胸が私にはまだない。
少し道を戻り、狭いバス待合所に入った。脚は伸ばせないし行き交う車の音がうるさいが、虫はいない。ま、一度はやってみたかったバス停泊だ。
67日目 7/20 一ヶ月半ぶりの本州 函館〜青森県むつ市大畑町
- 2010/08/10 (Tue)
- 旅 II 蝦夷地〜東北太平洋 |
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「また来いよ!」と見送られ、一ヶ月半滞在した北海道をついに後に致す。
締めが大変良かった。良い家庭にお邪魔できたわ。北海道に来る時に顔を出したい場所が増えた。
フェリーターミナルに着くと、丁度白人のおばさんおじさんチャリダーと居合わせた。わあい。
おばさんが平然と英語で話し掛けてきて、白人の傲慢さに少しむかっと来たが、まあ久し振りに外人と交流出来るのは嬉しい。
このお二人はカナダ人で、自転車で世界旅行中だそうな。ヨーロッパから始めて、インドやネパールや中国を回ってきたらしい。常に陸路を自転車で走っている訳ではないようだが、一年以上旅を続けているらしい。
これから大間へ渡り、二週間で成田を目指すとのこと。成田までどのルートで行こうか迷っていたので、地図を見せながら相談に乗ってあげた。
私が日本を一年かけて旅すると言ったら、「良いねえ!」と目を丸くしていた。んで、「日本の後はどこを旅するんだい?」と聞かれたので、『ドイツとフランスを自転車で旅するよ(「旅したい」と言いたかったのを間違った)』と答えたら、「良いよ!すごく綺麗だよ!」と言われた。やっぱり、カナダ人から見ても綺麗なのか〜。
ついでに、おじさんから私の自転車を「ビューティフル」「クラシカル」と褒められた。ランドナーは評判良いなぁ。確かに「クラシカル」という感じなんだよな。私も段々愛着が湧いてきたよ。
フェリーに寄って来るカモメのナイスキャッチシーン
カナダからの旅人
大間崎
さて、大間と言えば鮪であります。貧乏旅なので逡巡したでありますが、せっかくだから食べることにしたであります。
埼玉県春日部市の道の駅に何故か置いてあった、農林水産省の出しているフリーペーパーで、大間の「浜寿司」の大将が「築地なら2万するのが、ウチなら5千円で食えるぜ。大間では日本一新鮮な近海鮪が食えるんだぜ」と語っていたのを私はずっと覚えていて、日本一周を考える前から、大間に行ったら浜寿司に入ろうと思っていた。念の為、地元のおばちゃんに、『鮪を食うなら何処が良いですかね?』と尋ねて「浜寿司がいいよ」と聞いてから、浜寿司に突入。
カウンターに座り、メニューを見た。狙いは鮪のみ。
「赤身4貫、大トロ・中トロそれぞれ2貫・鉄火巻き一本。私はまぐろのネタでは赤身が一番好きなのだが、必要のない大トロ中トロが入っていて5500円。でも握りを食べたい」のまぐろ握りセットと、「2000円台でコストパフォーマンスが良いけれど、寿司屋に入って丼物を食べるなんて素人臭いし、せっかく大間まで来たのだから握りを食べた方がよかろうもん」のまぐろ丼の2つで迷った。優柔不断なおいらには、どちらも決め手に欠けるぜ。
結局店員さんの薦めが決めてとなり、頑張って握りセットにした。5500円!!!100円食パンが55斤買える・・・嗚呼。
大将に「自転車かい?」と言われた。バレた。みすぼらしいからな。大将が、自転車では腹が減るだろう、とシャリをちょい多目にしてくれた。
握りセットにしていがったー!!!!大トロ中トロがめちゃくちゃうめーー!!!私は今まで、中トロの味がしつこく感じて、旨いと思ったことがあまりなく、大トロは脂っこいからそんなにすすんで食べる気がしなかったのだが、これは進む。全然しつこくないし、脂がサラッとしていてねちょねちょしていない。何貫でもいけそうだ。ふごふご。
大将曰く、大間の鮪の良さは、脂の質にあるらしい。他とは違うんだって。いやあ、違うんだろうなあ。こんなトロは食べたことないもんなあ。他でトロを食えなくなるわ。リピーターも多いらしい。
大間の鮪をベタ誉めして、「今度は金貯めて家族連れて来ます」と店を出た。
大間からは、下北半島の東海岸を南下する。久しぶりに晴れた。青森の海は綺麗だ。
日差しに負けて、珍しく自販機でジュースを飲んだ。そう、これからはどんどん暑い所へ入っていくのだ。耐えられるかなぁ。
更に、たかが100mの峠に苦労した。北海道の峠とは、傾斜が全然違う。これが本州の峠か…。先が思いやられる。明日は恐山に行こうと思っていたが、やめようかな。
だが、大畑市街地のスーパーに入ると「7月20-24日 恐山大祭」と書かれていた。なんだ、祭りがあるのか。東北の大きな祭りには1つも参加できずに行かねばならないスケジュールなので、これは行くしかないな。
本日の野営地は「薬研野営場」。薬研温泉にあるキャンプ場で、地図には「ライダーで賑わう」と表記されている。丁度恐山に行くまでの通り道だ。
到着すると、ライダーはちらほらとしかおらず、チャリダーに至っては私一人。横浜から車で来たおっちゃんが、「5年位前はチャリダーが沢山居て、みんなで歌ったりして楽しかった」と教えてくれた。あーあ。本当に旅人が少ないんだな。つまらん時代になってしまった。
地元の人に車で先導してもらって入った無料の露天風呂。川の真前にあって景色が素晴らしい。
先導してくれた人は、夜わざわざ私のテントを訪ねて、「埼玉では滅多に食べられないだろうから」とウニをくれた。なんて親切なんだろう・・・。
締めが大変良かった。良い家庭にお邪魔できたわ。北海道に来る時に顔を出したい場所が増えた。
フェリーターミナルに着くと、丁度白人のおばさんおじさんチャリダーと居合わせた。わあい。
おばさんが平然と英語で話し掛けてきて、白人の傲慢さに少しむかっと来たが、まあ久し振りに外人と交流出来るのは嬉しい。
このお二人はカナダ人で、自転車で世界旅行中だそうな。ヨーロッパから始めて、インドやネパールや中国を回ってきたらしい。常に陸路を自転車で走っている訳ではないようだが、一年以上旅を続けているらしい。
これから大間へ渡り、二週間で成田を目指すとのこと。成田までどのルートで行こうか迷っていたので、地図を見せながら相談に乗ってあげた。
私が日本を一年かけて旅すると言ったら、「良いねえ!」と目を丸くしていた。んで、「日本の後はどこを旅するんだい?」と聞かれたので、『ドイツとフランスを自転車で旅するよ(「旅したい」と言いたかったのを間違った)』と答えたら、「良いよ!すごく綺麗だよ!」と言われた。やっぱり、カナダ人から見ても綺麗なのか〜。
ついでに、おじさんから私の自転車を「ビューティフル」「クラシカル」と褒められた。ランドナーは評判良いなぁ。確かに「クラシカル」という感じなんだよな。私も段々愛着が湧いてきたよ。
フェリーに寄って来るカモメのナイスキャッチシーン
カナダからの旅人
大間崎
さて、大間と言えば鮪であります。貧乏旅なので逡巡したでありますが、せっかくだから食べることにしたであります。
埼玉県春日部市の道の駅に何故か置いてあった、農林水産省の出しているフリーペーパーで、大間の「浜寿司」の大将が「築地なら2万するのが、ウチなら5千円で食えるぜ。大間では日本一新鮮な近海鮪が食えるんだぜ」と語っていたのを私はずっと覚えていて、日本一周を考える前から、大間に行ったら浜寿司に入ろうと思っていた。念の為、地元のおばちゃんに、『鮪を食うなら何処が良いですかね?』と尋ねて「浜寿司がいいよ」と聞いてから、浜寿司に突入。
カウンターに座り、メニューを見た。狙いは鮪のみ。
「赤身4貫、大トロ・中トロそれぞれ2貫・鉄火巻き一本。私はまぐろのネタでは赤身が一番好きなのだが、必要のない大トロ中トロが入っていて5500円。でも握りを食べたい」のまぐろ握りセットと、「2000円台でコストパフォーマンスが良いけれど、寿司屋に入って丼物を食べるなんて素人臭いし、せっかく大間まで来たのだから握りを食べた方がよかろうもん」のまぐろ丼の2つで迷った。優柔不断なおいらには、どちらも決め手に欠けるぜ。
結局店員さんの薦めが決めてとなり、頑張って握りセットにした。5500円!!!100円食パンが55斤買える・・・嗚呼。
大将に「自転車かい?」と言われた。バレた。みすぼらしいからな。大将が、自転車では腹が減るだろう、とシャリをちょい多目にしてくれた。
握りセットにしていがったー!!!!大トロ中トロがめちゃくちゃうめーー!!!私は今まで、中トロの味がしつこく感じて、旨いと思ったことがあまりなく、大トロは脂っこいからそんなにすすんで食べる気がしなかったのだが、これは進む。全然しつこくないし、脂がサラッとしていてねちょねちょしていない。何貫でもいけそうだ。ふごふご。
大将曰く、大間の鮪の良さは、脂の質にあるらしい。他とは違うんだって。いやあ、違うんだろうなあ。こんなトロは食べたことないもんなあ。他でトロを食えなくなるわ。リピーターも多いらしい。
大間の鮪をベタ誉めして、「今度は金貯めて家族連れて来ます」と店を出た。
大間からは、下北半島の東海岸を南下する。久しぶりに晴れた。青森の海は綺麗だ。
日差しに負けて、珍しく自販機でジュースを飲んだ。そう、これからはどんどん暑い所へ入っていくのだ。耐えられるかなぁ。
更に、たかが100mの峠に苦労した。北海道の峠とは、傾斜が全然違う。これが本州の峠か…。先が思いやられる。明日は恐山に行こうと思っていたが、やめようかな。
だが、大畑市街地のスーパーに入ると「7月20-24日 恐山大祭」と書かれていた。なんだ、祭りがあるのか。東北の大きな祭りには1つも参加できずに行かねばならないスケジュールなので、これは行くしかないな。
本日の野営地は「薬研野営場」。薬研温泉にあるキャンプ場で、地図には「ライダーで賑わう」と表記されている。丁度恐山に行くまでの通り道だ。
到着すると、ライダーはちらほらとしかおらず、チャリダーに至っては私一人。横浜から車で来たおっちゃんが、「5年位前はチャリダーが沢山居て、みんなで歌ったりして楽しかった」と教えてくれた。あーあ。本当に旅人が少ないんだな。つまらん時代になってしまった。
地元の人に車で先導してもらって入った無料の露天風呂。川の真前にあって景色が素晴らしい。
先導してくれた人は、夜わざわざ私のテントを訪ねて、「埼玉では滅多に食べられないだろうから」とウニをくれた。なんて親切なんだろう・・・。
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