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素浪人の生存報告

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7日目 5/12 長岡市中之島町~胎内市中条町

今朝は曇天時々晴れ間、出発!
…出発は相変わらず遅く、13:40くらい。喫茶店でおじさんに最後のコーヒーをごちそうになり、おじさん夫婦と喫茶店のあねさ方に見送って頂いた。

別れ際のおじさんとのやりとり。
「本当にお世話になりました!」
「何も恩に感じる必要はねえぞ。家族ができたら連れて来いよ!」
うう。涙をこらえながら、
「ありがとうございました!」
「ありがとうな!」
なぜおじさんがありがとうって言うんですか(TT)さようなら、またゆっくり来ます。

あとはただただ、漕ぐ。今日の目的地は胎内市中条町にある和菓子屋さん「みげつどう」。私が福島県でファンになった和菓子屋さん「太田屋菓子店」さん3代目の修業先だった所だ。旅に出てからは和菓子を食うのを我慢してきたので、みげつどうさんで封印を解きたい。地図で大体測って見たところ、70キロくらい先だ。

左から右への風(左車線を走っているので車に向けて流される)と車に神経を使いながらひた走る。空の晴れ間もなくなり、景色も魚沼地方の如き美しさもなく、今日は面白い要素がない。
19時までに着けるかな(多分大抵の和菓子屋さんは19時まで空いてる)、と思っていたが、着かない。70キロより遠かったようだ。暗い。雨も降ってきた。夜と雨天は漕がないと決めていた筈なのに、止まるふんぎりがつかない。かなり前から足の指がかじかんでいたが、体も凍えてくる。道路の気温表示は9度だ。
風呂に入らないと死ぬ。地図を便りに温泉宿を訪ねてみるが、今日はお休みなんです~、と言われた…。他の宿はないかと聞くと、車で10分程の所に「中条グランドホテル」があるらしい。
着いてみたら、何だか思ったより立派なホテルで高そうだ。田舎のビジネスホテルかと思っていたのに、結婚式も出来るグランドなホテルのようだ。小汚い格好では気が引けるし、何よりも高そうなのが気になる…
他の宿を探してみようと、本屋に行くことにする。何だか大道具を携えて本屋に行くのが恥ずかしいので、近くの郵便局に自転車を置くことにする。と、一台の郵便車が駐車場に入ってきたので、グランドホテル以外に宿はないかと尋ねた。すると、近くの中条駅前に「村上屋旅館」という宿があるとのこと。うん、きっと安いだろう。
少し強くなった雨に震えながら辿り着いた。安息を手に入れた…

コメントを下さっている皆さんへ

コメントありがとうございます。私は携帯メールからブログを更新しており、出発してからブログ自体を見ることができておりません。
何処かでパソコンでインターネットが出来る機会があれば、必ずお返事します。お待ちください、すみません。

六日目 5/11  長岡市

雨で足止め。今日も引き続き凄いおじさんに泊めていただきまする。

ところで、自転車こいでるうちに体力はついてくるだろうと目論んでいたのが当たった。腿が太くなった様な気がするし、下半身の安定感が旅に出る前とは違う。こりゃあ、次に野球やる時ゃホームラン打てるな。
ついでに、食べる量も旅に出る前と比べて1.5倍位増えた。おらぁ食べることが好きなので、沢山食えるのは気分がいいぜ。腹も壊してない。

五日目 5/10  小千谷市~長岡市中之町

おじさんに朝ごはんをごちそうになり、昼のためのおにぎりと弁当ケースまで頂き、更にちょっと先の小千谷市の道の駅まで送っていただいて、お別れ。北海道に着いたら電話しよう。
道の駅には多分7時40分前後に着いたのだが、例によって準備に時間がかかり、出発は10時40分。てきぱきしゃきしゃきしている方に、この素浪犬のとろくささをお分けしたい。

急がずチャリンコこいで、小千谷市から15キロくらい北の長岡市に入った。小都市だろうと思っていたら、駅前はかなり商店街が開けていた。郡山の比ではない。ご多分に漏れず、現在はさびれているが、かつては相当な往来があったことだろう。

歩行者天国で小さな市が開かれていたので、市の人に声をかけられることを狙い、敢えて自転車を停めないで押して歩いた。
すると、革製品や骨董品を広げてある店の所で、白髪頭のおじさんから、「あんた何処から来た」と声をかけられた。埼玉からです、と答えると、「おお、前も埼玉から自転車で来た若いもんを泊めたことがあるよ」。話を聞いていると、おじさん自身も自転車で半周したことがあるらしい。だから「通ずるものがあるんだよ」だって。いいっすね、こういうの。
このおじさん、元はプロのキックボクサーであり、キックボクシングで大怪我をしてリハビリで始めた革製品作りの技術を磨いてプロボクサーを引退して三条競馬(新潟の地方競馬)の馬具職人になり、三条競馬が閉鎖になってからは財布やバッグ等の革製品を作り…その他、刃物研ぎ、生活用品の修理、空手道場、古物商、木彫り、ガラス彫り、競争馬を引き取って開いた乗馬クラブ等々、万屋としか表現のしようがない。趣味はパーソナル無線、アマチュア無線、コーヒー、お茶、山菜採って保存食作ったり、ヨーグルト・酢・醤油など作ったり…書ききれない。おじさんの言葉を引用。「人と違うことをやらなきゃ商売にならねぇ」「とにかく野性的に生きたいんだ(インディアンの影響を受けているらしい。インディアンと写ってる写真もあった)」「俺は道楽者だ」…
何でも出来る人です。書き切れません。一泊させて頂く。

四日目 みなかみ町~越後川口2

越後川口のキャンプ場への山道を、ひいこら押して歩いていると、ピッピッとクラクションが鳴ってトラックが横に止まった。中のおじさんがトラックの荷台を指差している。拾われた!
「何処行くんだい?」
「キャンプ場です」
「俺も丁度温泉行くとこだ、乗せてってやる」(温泉とキャンプ場は隣り合ってるっぺえ)
「ありがとうございます!」
「温泉行くか?俺が出してやる」
「ありがとうございます!丁度温泉にも行くつもりだったんです」
「よし、じゃあ一緒に入るか。今晩何処泊まるんだ?」
「キャンプ場です」
「うち泊まってくか?」
「本当ですか!?」
「嘘は言わねえよ」
「ありがとうございます!」
というわけで、噂に聞いていた(他の日本一周した方々の本にも書いてあった) 田舎の優しい人に拾われる体験をすることになった。ご機嫌だぜ!

車中で
「新潟地震の時に若い人が一杯来て助けてくれたからよお、恩返しだ」
これにはジーンと来た。おらぁ、その若い人達にも感謝しないとならねえ。
人から受けた恩を別の人に還して、ぐるぐるとまわって繋がっていくのが人の世のあるべき姿だと考えている(色んな人から恩を受けている内に、そう気付かされた)私の琴線に触れる言葉だった。私は今のところ、人から恩を受けっぱなしなので、いつかは俺も!と思っている。
この日は温泉に入れて頂き、晩ご飯もおじさん行き付けのラーメン屋で、味噌バターコーンラーメンとカレーライスと餃子と赤魚とわらび汁とうどの味噌煮と筍の煮物とビールとプリンとヨーグルトをごちそうになった。1週間分の栄養を摂れたね。ありがたや。明日からまた走れると思った、幸せな1日でした。

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HN:
本多
性別:
男性
職業:
素浪人
自己紹介:
旅烏になり申す。

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