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素浪人の生存報告

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61日目 7/14 千歳市〜壮瞥町

霧雨でござんす。テントは濡れている。カビでもなんでも生えやがれ!と、ヤケになって包んだ。

昨日のおっさんが「行くの?」と話し掛けて来た。私を行かせたくなさそうな感じだ。。はい、と答えると、「あっちの方は雨だよ」と言った。また雨か…。腹が立つ。『峠を越える時はいつも雨なので行きます』。

そう、今日も峠だ。大した峠ではないようだが、峠は峠だ。越えて洞爺湖に行く。
カッパを着て出発したが、霧雨に包まれているのは支笏湖畔だけだった。対向車にも水滴は付いていない。カッパはサウナなんだぞー、くそー。無駄に暑い思いをしてしまった。途中で脱いだ。

だが、峠っぽい坂道の手前でやはり霧っぽくなってきた。うむぅ。パーキングエリアで少し休憩した。対向車線のパーキングエリアの東屋にも自転車旅人がいる。登ろうかどうか迷っていそうだ。俺は行くぜ!
坂の途中で休憩している時に、さっきの人に、途中で抜かれた。「こんにちは!」と挨拶したが、返事する余裕がないのか、無言で行ってしまった。もしや、千歳のライダーハウスでにあみすした台湾人の旅人か?
峠の終わりを告げる、トンネルの出口で追い付いた。「台湾?」と聞いてみたら、大阪のおっちゃんだった。恥かしい。
おっちゃんは寝袋だけ持って、毎日ライダーハウスに泊まっておるらしい。理想の北海道旅だ。今日は洞爺湖の大和旅館のライダールームに泊まるとのこと。1300円だって。せっかくだから一緒に泊まりたいが、私には高いな。
ま、とにかく洞爺湖までご一緒に。きのこ王国でキノコ汁、セイコーマートでカップ麺を食べ(店の前で立ち食いした。都会じゃ絶対出来ない)、通り雨を雨宿りして過ごし、洞爺湖に到着。峠以降は概ね下り坂だったが、疲れたな。

結局私も大和旅館に泊まることにした。おっちゃんは以前も大和旅館のライダールームに泊まったことがあるということなので、後を付いて15時台に余裕の到着。早く着くのは素晴らしい。
ライダールームとは、大部屋雑魚寝だ。畳なのがうれしい。宿の温泉も入り放題だ。さっそく温泉に入って、ゆっくり休憩。優雅だ。
夕飯は宿のジンギスカン定食800円をおっちゃんがおごってくれた。私には800円は出せないから、セイコーマートで何か買おうと思っていたので、ありがたい。肉は結構量があり、ご飯もおかわりし放題だったので満腹だ。

このおっちゃん、CADの仕事を50歳で早期退職し、今は若い頃から貯めた金でマンションを複数経営し、家賃収入で食っている。なにわの商人だ。関東の家賃相場にも詳しい。
自転車は大学の頃からずっと乗っており、脚の筋肉が凄い。腹は出ているが…。
また、時勢に明るく、久しぶりに政治経済の話が出来て楽しかった。

夕飯後、夏季は毎日行われる湖上花火を楽しんだ。花火は近くで観るのが良い。

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職業:
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自己紹介:
旅烏になり申す。

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