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素浪人の生存報告

カテゴリー「旅 II 蝦夷地〜東北太平洋」の記事一覧

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67日目 7/20 一ヶ月半ぶりの本州 函館〜青森県むつ市大畑町

 「また来いよ!」と見送られ、一ヶ月半滞在した北海道をついに後に致す。
締めが大変良かった。良い家庭にお邪魔できたわ。北海道に来る時に顔を出したい場所が増えた。


 フェリーターミナルに着くと、丁度白人のおばさんおじさんチャリダーと居合わせた。わあい。
おばさんが平然と英語で話し掛けてきて、白人の傲慢さに少しむかっと来たが、まあ久し振りに外人と交流出来るのは嬉しい。
 このお二人はカナダ人で、自転車で世界旅行中だそうな。ヨーロッパから始めて、インドやネパールや中国を回ってきたらしい。常に陸路を自転車で走っている訳ではないようだが、一年以上旅を続けているらしい。
 これから大間へ渡り、二週間で成田を目指すとのこと。成田までどのルートで行こうか迷っていたので、地図を見せながら相談に乗ってあげた。

 私が日本を一年かけて旅すると言ったら、「良いねえ!」と目を丸くしていた。んで、「日本の後はどこを旅するんだい?」と聞かれたので、『ドイツとフランスを自転車で旅するよ(「旅したい」と言いたかったのを間違った)』と答えたら、「良いよ!すごく綺麗だよ!」と言われた。やっぱり、カナダ人から見ても綺麗なのか〜。
 ついでに、おじさんから私の自転車を「ビューティフル」「クラシカル」と褒められた。ランドナーは評判良いなぁ。確かに「クラシカル」という感じなんだよな。私も段々愛着が湧いてきたよ。

 フェリーに寄って来るカモメのナイスキャッチシーン

カナダからの旅人

大間崎


 さて、大間と言えば鮪であります。貧乏旅なので逡巡したでありますが、せっかくだから食べることにしたであります。
 埼玉県春日部市の道の駅に何故か置いてあった、農林水産省の出しているフリーペーパーで、大間の「浜寿司」の大将が「築地なら2万するのが、ウチなら5千円で食えるぜ。大間では日本一新鮮な近海鮪が食えるんだぜ」と語っていたのを私はずっと覚えていて、日本一周を考える前から、大間に行ったら浜寿司に入ろうと思っていた。念の為、地元のおばちゃんに、『鮪を食うなら何処が良いですかね?』と尋ねて「浜寿司がいいよ」と聞いてから、浜寿司に突入。

 カウンターに座り、メニューを見た。狙いは鮪のみ。
 「赤身4貫、大トロ・中トロそれぞれ2貫・鉄火巻き一本。私はまぐろのネタでは赤身が一番好きなのだが、必要のない大トロ中トロが入っていて5500円。でも握りを食べたい」のまぐろ握りセットと、「2000円台でコストパフォーマンスが良いけれど、寿司屋に入って丼物を食べるなんて素人臭いし、せっかく大間まで来たのだから握りを食べた方がよかろうもん」のまぐろ丼の2つで迷った。優柔不断なおいらには、どちらも決め手に欠けるぜ。
 結局店員さんの薦めが決めてとなり、頑張って握りセットにした。5500円!!!100円食パンが55斤買える・・・嗚呼。

 大将に「自転車かい?」と言われた。バレた。みすぼらしいからな。大将が、自転車では腹が減るだろう、とシャリをちょい多目にしてくれた。


 
 握りセットにしていがったー!!!!大トロ中トロがめちゃくちゃうめーー!!!私は今まで、中トロの味がしつこく感じて、旨いと思ったことがあまりなく、大トロは脂っこいからそんなにすすんで食べる気がしなかったのだが、これは進む。全然しつこくないし、脂がサラッとしていてねちょねちょしていない。何貫でもいけそうだ。ふごふご。
 大将曰く、大間の鮪の良さは、脂の質にあるらしい。他とは違うんだって。いやあ、違うんだろうなあ。こんなトロは食べたことないもんなあ。他でトロを食えなくなるわ。リピーターも多いらしい。
 大間の鮪をベタ誉めして、「今度は金貯めて家族連れて来ます」と店を出た。


 大間からは、下北半島の東海岸を南下する。久しぶりに晴れた。青森の海は綺麗だ。
 日差しに負けて、珍しく自販機でジュースを飲んだ。そう、これからはどんどん暑い所へ入っていくのだ。耐えられるかなぁ。
 更に、たかが100mの峠に苦労した。北海道の峠とは、傾斜が全然違う。これが本州の峠か…。先が思いやられる。明日は恐山に行こうと思っていたが、やめようかな。

 だが、大畑市街地のスーパーに入ると「7月20-24日 恐山大祭」と書かれていた。なんだ、祭りがあるのか。東北の大きな祭りには1つも参加できずに行かねばならないスケジュールなので、これは行くしかないな。



 本日の野営地は「薬研野営場」。薬研温泉にあるキャンプ場で、地図には「ライダーで賑わう」と表記されている。丁度恐山に行くまでの通り道だ。
 到着すると、ライダーはちらほらとしかおらず、チャリダーに至っては私一人。横浜から車で来たおっちゃんが、「5年位前はチャリダーが沢山居て、みんなで歌ったりして楽しかった」と教えてくれた。あーあ。本当に旅人が少ないんだな。つまらん時代になってしまった。



 
 地元の人に車で先導してもらって入った無料の露天風呂。川の真前にあって景色が素晴らしい。
 先導してくれた人は、夜わざわざ私のテントを訪ねて、「埼玉では滅多に食べられないだろうから」とウニをくれた。なんて親切なんだろう・・・。


66 日目 7/19 函館のKさん実家に滞在3

 これまた函館周辺限定のコンビニ、「ハセガワストア」のやきとり弁当。


 ここもセイコーマートもそうだが、下手なスーパーよりも食品が安かったり、野菜や生活用品が普通のコンビニよりも充実していたりするので、コンビニというよりも「小さなスーパー」という感じだ。北海道を旅するチャリダーのオアシスとなっている。
 で、このやきとり弁当もコンビニの味ではなかった。「秘伝のかくし味 はこだてワイン」が効いているのか、美味かった。


 お昼を食べた後、KさんJさんK君は札幌へと戻って行った(Fさんは昨日の夕方に帰った)。私は一人、他人様のおうちで漫画を読んだりしてくつろがせて頂いた。
 お義兄さんもお姉さんも、北海道人らしくおおらかで、「接待役」と「客人」間の気兼ねがない感じが凄く良い(私があつかましいだけか?)。お義兄さんなど、お会いした初日から「よしたか!」と呼び捨てにしてくれた。


 焼き肉と発泡酒を頂き、テレビで「はじめてのおつかい」を観て寝た。

65 日目 7/18 函館のKさん実家に滞在2

 朝、Kさんとひさーしぶりのキャッチボールをした。やっぱり、旅に出る前よりも足腰が強くなっていることを確認できた。肩は強くなっていなかった。

 キャッチボール後、留萌のクソジジイに騙されて買ったクソタイヤから、帯広の自転車屋で仕入れた正しいタイヤに交換するのをFさんに手伝って貰った。というか、ほぼFさんに交換して頂いた様なもの。だって僕は何も出来ないもん。
 後輪を車体から初めて外したが、意外と簡単に外せるのね。でも、リムからタイヤを外すのが大変だった(Fさんが)。無理矢理サイズの合わないタイヤをはめられていたので、固い。Fさん曰く、普通はもっと簡単に外せるらしい。リムとタイヤの間に差し込んで、タイヤを外す為の道具(→これ)が折れそうだった。
 大変苦労して(Fさんが)タイヤを外したら、リムの内部で既にタイヤは裂けていた・・・。もうちょっと走っていたらパンクしていたかもな。更に、タイヤの何かが溶けてチューブを汚していた。留萌の自転車屋、次に会った時は殺す。
 もし私一人でタイヤ交換をしようとしていたら、確実に途中で投げ出して泣いていたな。Fさんには本当に助けられた。


 昼飯を食べに、KさんFさんJさんK君と函館のご当地ファーストフード「ラッキーピエロ」に繰り出した。
ラッキーピエロ
 このお店、ハンバーガーだけでなく、カレーライスやオムライス、ピザなんかも出している。ファーストフードというより、ファミレスかな?注文してから飯が出てくるのがそんなに早い訳でもないし。
 私はチャイニーズチキンバーガーとラッキーバーガー(モスバーガーみてーなの)をマヨネーズ抜きで食べた。Kさんが注文したカレーも一口頂いた。ふむ、マクド、ロッテリア、ガスト、デニーズなんかよりは確実にうまい。モスに匹敵するかな?ファーストフード・ファミレスとしてはなかなか味の良い店だと思う。


 その後、Kさんが函館の実家用のDVDレコーダー(地デジチューナー代わり)を買う為に家電屋へ。
 私はipadを目当てに。というのも、ブログの更新を楽にする為に、ipadかスマートフォンかネットブックのどれを買おうか迷っているという話をKさんとJさんにすると、ipadを薦められたのだ。
 が、ケーズにもヤマダにも置いてない。ヤマダのソフトバンクショップの店員さんにipadは何処で買えるのかと聞くと、「北海道では札幌と旭川でしか売ってねーぜ」と言われた。なんてこった、そりゃびっくり。当然、私が次に行く青森県でも売っていないだろう。
 Kさん宅に戻ってからipadの販売店をインターネットで調べてみると、今後の私の移動ルート上で函館から最も近い店は、盛岡のケーズだった。


 んで、インターネットで明日の函館から大間へのフェリーを予約しようしたら満席だった。あれま!まぁ想定内だけどね。旅人は、前もって帰りの交通手段の予約なんかしないんですよ。
 お義兄さんから、「お前一人を食わせるぐらいの稼ぎはあるぞ」と言われ、明日も泊めて頂くことになった。ありがたや~。


 夕飯にイカのごろ(イカの内臓)を頂いて、おいしかった~。さすが函館。イカうまい。



お仕事4人組と旅人。

64 日目 7/17 函館のKさん実家に滞在

さあ〜、今日は元祖Kさんの実家に泊めて頂く日です。

湯川温泉で、道案内をしに迎えに来てくれていたKさんと一ヶ月ちょいぶりの再会。ご実家までの道を教えて頂き、れっつらごー。
Kさんのご実家は完膚なきまでの海沿いである(日本語おかしい)。まごうことなき漁師町である。亡くなったKさんのお父さんは、漁師さんだったのである。

Kさん宅でお母さんにご挨拶し、早速くつろがせて頂く。
今日は競馬場に行く予定だが、Kさんと共に札幌から来たKさんの仕事仲間お二人JさんK君(私と同い年。このブログに登場する四人目のイニシャルK)が寝ているので、待機。昨日の深夜に札幌を車で出発して、明け方函館に着いたらしい。皆さんお仕事がありますからね。お疲れ様です。Kさんは私に道案内するために、1時間しか寝ていないそうで、申し訳ないです。

それにしても、静内の女Kさん夫婦宅といい、千歳のURA君ちといい、こちらのKさんのご実家といい、北海道のおうちは広い。私の実家は四人暮らしでぎゅうぎゅうだす。



Kさんとバーベキュー道具を買いに出掛け(今晩はバーベキュー)、帰りに美味しいモカソフトクリームをおごって頂き、ご実家に戻り、起きたKさんの仕事仲間お二人さんと四人で函館競馬へ。



改装したてで、とても綺麗な函館競馬場。私は大学生の時の札幌競馬以来、人生二度目の競馬観戦だ。
きょうは久し振りにまともな青空が見え、競馬場の芝生席にじっとしていると、結構暑い。日差しも強く、サングラスが必要だ。北海道旅の最後に晴れた。

競馬は100円ずつ単勝でかけて楽しんだ。一度だけ1200円くらいついて、最終的には−150円だった。
予想など全く出来ないので、いい加減に賭けていたが、思いの外興奮しますなぁ。ださいたまに戻ったら、最近競馬に凝っている妹連れて浦和競馬に行ってみよう。


バーベキューは、競馬組4人、Kさんのお母さん、お姉さん、お義兄さん、姪っ子甥っ子、JさんK君の元仕事仲間で現在は函館に住んでいるFさんと、総勢10名で賑やかに。
家の敷地内で、10名でバーベキュー出来るなんて、首都圏うさぎ小屋育ちからしてみれば「欧米か!」って感じだ。羨ましかー。

肉ばたらふく食べた後は、お母さん、寝てしまったお義兄さん以外で居酒屋へ。Kさんと「夏の終わりのハーモニー」をハモった。

就寝は3時半過ぎたっけな。とても楽しい一日だった。

63日目 7/16 八雲町〜函館市

霧雨のやうな小雨が降り申しておったども、すぐ止んだ。しかし、相変わらず晴れませぬな。

パン屋さんがあったので、たまにはセイコーマートの100円食パン以外のまともな物を食べようと入ってみた。されど、店内には昨日の売れ残りらしきパンしかない。田舎のパン屋はトロいな(8時台)
しかたなくカレーパンを買って、これだけでは足りないので先のセイコーマートへ。結局こうなる運命なんだ。

セイコーマートで買い物をして出ると、カラスがビニールに入ったパンを加えている。ビクッ!まさかねえ。わしはバッグに入れておったのだぞ。
…完全にしめていなかったバッグの隙間から盗ったらしい。一体どうやって嗅ぎつけるんだ?凄いな。腹が立つより感心したよ。俺の負けだ。
でも、なけなしの百円が・・・


そのまんま、何となく走って、新日本三景の大沼に着いた。確かに綺麗なのだ。…晴れさえすれば。
実はここに来るのは三度目だが、一度も晴れたことがない。本当は駒ヶ岳という名峰が拝めるはずなんだ。名峰と沼がセットで三景のはずなんだ。晴れさえすればぁ…ば…ばばわぁ!

一応観光センターみでえなとごに行っでみだら、中国人だらけだった。洞爺湖もそうだったが、いわゆる観光地には、殆ど中国人しかいねえぜよ。

高校の修学旅行の時に食った「大沼だんご」が旨かったので、今回も買ってみた。今日の昼飯はこれだぜ。うまいぜ!あんこも醤油も、北海道らしからぬ上品な味付けで、バクバクいけて、とってもおいしいです。


大沼を後にし、函館へ。ただひたすら国道を行きます。退屈です。お腹も減ります。
それでもなんとか到着。今日はライムライトというライダーハウスへ。大勢泊まっておられるご様子。函館は、旅人の出入口ですからなあ。
チャリダーさんもいてはりますよ。なんと、浦和のロイヤルパインズホテルで働いていらっしゃったという方。うちから自転車で10分かかるかどうかってとこですよ。ほんと、世の中埼玉関係者だらけですね。


今日も温泉に入り、夕飯は定食屋さんでたらふく頂きました。

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