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素浪人の生存報告

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5月25日( 水)の日記

 中村から、久し振りの歩き遍路再開。
 週間天気予報では明日以降ほぼ雨なので、今日は20km歩いたら、バスに乗って足摺岬まで行ってしまうことにした。晴れているうちに岬を見ておきたい。

 17kmくらい歩いた所にたこ焼き屋さんがあったので昼御飯の為に入った。
 そこでお店のおばちゃんに「バスで足摺岬まで3000円ぐらいですかね?」 と聞いたら、お店に一人だけいたお客さんが「乗せてっちゃろか?」と言って下さったので、渡りに船とばかりに飛び付いた。
 この方は旦那さんと共働きで、お金を使う場面も暇もないらしく、貯まる一方らしい。「お金を持っとるもんが使わな!」と自販機のお茶もごちそうになった。
 さらに、「明日も良かったら延命寺まで乗せていくけん」と、電話番号を教えてくれた。なんと親切な方だろう。


 38番金剛副寺を打ち、足摺岬観光をし、15kmくらい先の土佐清水市街地までヒッチハイクして車に乗せて頂いて(もう全く歩く気なし)、薬局で日焼け止めを購入。
 常盤薬品の「UVシールドEX」。これ、効果抜群な上に敏感肌の僕でも問題なく使え、更に石けんで落とせ、無香料。私にとっては最強の日焼け止めで御座るよ。
 やっと手に入った。大手のドラッグストアにはまず置いとらんっちゃ。こないだインターネットで調べて、土佐清水の薬局にあることがわかったがよ。

 清水市内の民宿泊まり。

ドイツ車と四万十川でヒーリング

5月22日(日)
高知市滞在。2度目の日曜市。


5月23日(月)
 朝から雨。Fさんにお願いしもう一泊させて頂く。すみません。
 夜、昨年5月にお世話になった山形の佐藤農園(昨年の日記⇒ 5/16 5/17)のお母さんから電話が来た。今年の田植えが無事終わったのだそう。
 昨年は、佐藤農園で田植えの作業員が1名欠員した所に、私かひょっこり現れて、2宿4飯と引き換えに田植えのお手伝いをしたのだ。
 今でもこちらの食卓ではたまに私の話題が出るらしく、思い出したように電話をくれる。嬉しいなあ・・・ありたがいなあ。


5月24日(火)
 Y君の御好意で、ドライブに連れて行ってもらえちゃいまする。四万十川紀行!

まずは徳島県の景勝地大歩危(おおぼけ)。吉野川。そしてそこに建てられた景観ぶちこわしの最悪観光施設「ゆめ舞台」なにが夢じゃボケ、カス
 

かずら橋。こわかった。
 

37番岩本寺


土佐にはまだ国鉄が走っています。


出ました、観光雑誌でよくみる四万十川の景色
  

Y君と愛車。やっぱドイツ車はよか。好いとー。作りが違う。


半家(はげ)駅。写真中央下部の人に御注目。


海。良い景色。



 Y君はこのブログを精読してくれた様で、もう「本多君ファンクラブ会員1号」と言っていいくらい私の旅に詳しい。素浪人検定試験をやったら1級とれるわ。
 Y君に続くファンクラブ会員募集中です。

 今晩は回転寿司をごちそうになってしもうた。次回は私のお遍路が終わる愛媛県での再会を誓い、お別れ。

お写真集

4月19日出発日。 かなり緊張していた。不安が顔に出ている。


4月21日雲辺寺。 標高1000mまで上れて安心した。


こんぴらさん奥の院から眺めた讃岐平野。左の目立つ山が讃岐富士。


どこだか忘れたけど雰囲気のあるお寺


6番安楽寺の山門2階。 マットを敷いて寝る。


12番焼山寺の遍路道序盤。GW中だったので人も多かった。楽しかった。


焼山寺からのくだり道。山間の里。


観光。なるとのうずしお。


徳島県の川。


へんろみち。杉林が竹に駆逐されている


出羽島。車が無い島なので、荷を運ぶのは台車。


遍路小屋一号。こういう休憩所がとてもありがたい。
ここはトイレ、水道、トマトがあった。もちろん徳島県内。
 

高知県。あじの寿司とこんにゃく寿司。こげな寿司は初めて見た。
 

室戸へ向かう寂しい道からの景色。


カツオのたたきとウツボのたたき。おいしかったー
 

高知市の日曜市


5月19日~21日 導き大師

5月19日 晴れ

 徳島県の焼山寺をご一緒したFさんから「時間があれば高知市内であわせたい人がいる」と連絡があったので、奥さんに高知駅まで送って頂いた。Sご夫妻には大変お世話になった。ありがとうございました。

 高知駅でFさんと再会。遍路話で盛り上がった。
 昼食後、Fさんが住んでいるシェアハウスへ。一軒家の施設を複数人で共用する形態の住まいだ。

 晩御飯をご馳走になり、飲み会。
 Fさんのご友人で健康情報に大変お詳しいOさんと知り合った。


5月20日 晴れ

 整骨院に連れて行っていただいた。
 診察の結果、右足首の痛みは捻挫とのこと。あと、首から体の不調がきてるといわれた。背骨やら骨盤やら、色々ほぐしてもらった。

 その後、イオンやサティやドコモショップで携帯電話物色。今使っているのが壊れそうなので、常に安いのはないか狙っているのだが、どれも高いがな・・・。平気で4、5万の値段がついちゅー。僕、機種変更に1万円以上は出さないかんね!
 お遍路始めたての頃に、愛媛県のイオンで1万円の携帯があったのだが、あの時かえときゃいがった。

 晩御飯は、Oさんがご馳走して下さった。鰹のたたきと土佐巻きおいしゅうございました・・・


5月21日 うす曇り→雨

 謎の人脈を持つFさんに、高知県内で無農薬や有機で栽培しゆう人達が集まる「オーガニックマーケット」というのに連れて行ってもらった。
 高知県という所は余所者が入りやすい土地のようで、このマーケットに出店している人達は移住者が多いようだ。Iターンってやつね。私もFさんのお陰で高知県にコネが出来たき、高知県を「路頭に迷いそうになったら逃げ込む候補地」のひとつに加えさせてもらった。


 お昼に、Oさんに「高知セラピスト協会」という所へ連れて行ってもらった。Oさんは本当は93歳?のお婆さんを連れて行く予定だったばってん、おばあさんが行けんごたなったけん、代わりに私が行かせて頂くことになったとです。
 このセラピスト協会がまた強烈で…壁に「どうにもならないことはどうでもいい」とか、「オーラの色」だとか、未知の世界を感じさせるポスターが色々貼ってある。
先生によると、体の不調は全て感情が原因で起こるらしく、私が右肩が痛いと言えば、「人生を重荷だと感じている」、左ひざが痛いと言えば「家族か誰かがあなたを先へ進ませたくないと思っている」。
 先生は心理セラピストとして何年もやってきたが、患者本人が気付かないようなことに心を病む原因があるのに、患者から話を聞いてわかるわけがない、だから体から不調の原因を聞こう、という境地に達したらしい。

 診察では、私が仰向け、うつぶせになり、先生が私の足を持ってゆっくりと揺すりながら「骨は大丈夫だね。でも脳が弱い」。なぬ!?と思ったら、「頭が悪いいう意味やないよ。精神が弱い。精神の不調が体にあらわれやすい」と。おお、確かにそのとおり。東京で会社勤めしてた時はよく体調を崩したが、やめてからは風邪すらひかなくなった。
 続けて先生は、「本多君のコンピューター教えてよー、どこが悪いのー?ひ骨?なんとか骨?」と私のコンピューター(自律神経のことらしい)に問いかける。そして「4の基盤を9につなぐ」などと言う。私は力をぬいて寝てるだけ。
 「はい治ったよ」と言われ、右肩を動かしてみると・・・あれ!軽い。狐につままれているような感じで治った。診察を受ける前まで張ってたのに・・・。先生は一度も肩には触れていないのに。謎。
 左ひざも治してくれたらしいが、ここは痛かったり全く痛くなかったりするので、まだ効果の程がわからない。今後遍路で歩いて痛くならなかったら、本当にすごい。こいつとは16年の付き合いだからな。
 不思議な体験をさせて頂いた。


 夜は、Fさんが会わせたいと言っていた人の所へ連れて行ってもらった。
 東京からIターンで高知へやって来た芸術家夫婦。二人とも私と同じ27歳。旦那さんの方は出身地が福島県で、奥さんの方も私が高校時代通学で使っていた西武池袋線・JR武蔵野線を生活で使っていたらしい。
 何だか初対面とは思えない感じで長い時間話せた。Fさん曰く「二人と本多君は合うと思った」。Fさんは私の導き大師ですね。
 奥さんの手料理も大変おいしく、とても楽しい時間を過ごさせてもらえた。

大長編すろうにん ぽんたとインドの雄達

※5/16~18のめちゃながい日記


5月16日(月)晴れ

とぎれとぎれながら10時間くらいねた。寝不足解消や。

朝、昨年の7月4日に北海道のキャンプ場で知り合った高知のお父さんから電話があり、丁度私の今日の目的地である南国市におうちがあるということで、「おんちゃんちに泊まるか?」と言って頂けたので意気揚々と出発(7/4の日記)。

どうも身体に疲れが溜まっているようなので、長い休憩を挟みながらちんたら歩き、夕方に高知のお父さんSさんと再会。「あんまり変わっとらんなー」と言われた。
奥さんのAさんもお仕事から帰って来、もう一人の高知のお父さんYさんとねえさんも来て下さり、宴会。旅の楽しさを知る者同士、旅話に花が咲きましたわ。

高知のお父さん達とは昨年北海道のキャンプ場で一泊ご一緒しただけっちゃけど、その時に私が「来年の春に四国でお遍路する」と言ったのをお父さん達は覚えとってくれており、今年の5月1日にお父さん達が高知で飲んでいた時に「そういえば本多君そろそろ四国に来てる頃ちゃうか」と話題が出て、私に連絡を取ってくれんしゃったらしい。そしてそのタイミングで私はばっちり四国におって高知に向かっとった、と。
旅をしていて思ったっちゃけど、自分の存在を人に覚えとってもらえるということは嬉しいっちゃ。


ちくきゅう…土佐料理?




5月17日(火)はれ

今晩もSさん宅に泊めて頂くので、余分な荷物をおうちに置かせてもらい、軽装で出発。
29番国分寺まではさらっと歩けたが、その後すぐに右足首が痛くなった。昨日も痛かったが、今日はもっと痛い・・・
30番善楽寺に着く前には右足の痛みが引いた代わりに左足首が痛くなり、まともに歩けんごたなった。時速2kmくらいでしか進めない。毎日毎日新しい痛みが出るっちゃ。

善楽寺を打ち、近くのスーパーで長いお昼休憩をとり、さて歩いてみるかいなと思ったばってん、やはり痛く次のお寺まで歩ききれそうにない。
そこで、車遍路の人に乗せてもらおうと思い、善楽寺に引き返して、駐車場の車と乗ってる人の雰囲気を物色。話かけ易い人はおらんかと見極める。でもなかなか思い切れん。だけん、私にとって一番話かけ易い福岡ナンバーは来んかいな~、と願ったらほんとに来た。
乗っていたのは、体の悪そうなおばあさんと、遍路の格好をしていない初老の女性。お参りにかなり時間をかけているので、「本気だな…。何か身内に不幸があったり、背負うものがある人なんかいな・・・」と思って躊躇したが、もう夕方も近くなってきているので、お二人がお参りを終えて駐車場に戻ってきた時に思い切って声をかけた。
私『すみません、足を痛めてしまって歩くのが辛いので、次のお寺まで乗せていただけませんか?』
お婆さん「いいですよ、お接待します」
という訳で、乗せて頂けることに。

初老の女性に聞いたところ、このおばあさんは霊能者で、福岡で無償で霊を落としたりしているらしい。今回が50回目の遍路だが、心臓が悪くお寺の階段を上れないので、初老の女性がおばあさんの代理で蝋燭・線香・賽銭をあげる役をしているとのこと。
おばあさんは、お遍路をしてご利益があるとお礼参りせんではおれんごたなる、と言っていた。それで50回目なのねー。
また、お遍路に来る時はドッグフードを持ってきて、野良犬にくれてやったり(四国は野良犬が多いらしい)、歩き遍路を見かけるたびに1000円お接待したり…施しをしながら回っておられるそうだ。

おばあさんには31番竹林寺、32番禅師峰(ぜんじぶ)寺まで乗せて頂いた。禅師峰寺の手前の交差点では、すうっと信号無視しよんしゃったばってん・・・すごか人に乗せてもらったばい。

禅師峰寺まで高知のお父Yさんに車で迎えに来て頂き、Sさん宅へ。
今宵の席では、Yさんの高校時代の同級生で、世界を渡り歩いて両刀遣いに成長した男の話を聞いた。男同士でキスしよったって・・・



5月18日(水)晴れのち心は曇り


私を哀れんで、Sさんが車でお寺参りに連れて行ってくださる。助かる・・・


有名?な桂浜

最初の寺、33番雪蹊寺(せっけいじ)。
・・・・・・・・!?!?!
ベンチに、日に焼け、ノースリーブ・短パン、ひげもじゃ、ハットを被り、ギターを立てかけている、新手のインド帰りっぽい男が・・・・なにこれ・・・ホモやろ
本音と建前を使い分けられる首都圏育ちの私は、動揺を隠しながら彼に「こんにちは」と挨拶をした。「こんにちは」と返ってきた。ポポポポーン!挨拶するたび、ホモ達増えるね
お参りして、駐車場へ戻ろうとしたら、ホモインドさんの横に、もう一人同じ格好をしたのがおる・・・ホモ達増えた・・・

衝撃が大きい。地図を見て、彼らの行動が読んだ。
昨夜は山の上にある31番竹林寺で高知市の夜景を楽しみながらチュッチュッして、今宵は35kmくらい先の、これまた夜景の綺麗な35番清滝寺で熱い夜を楽しむに違いない。
私も今日は清滝寺に泊まる予定なんだけんど・・・・
Sさんからは「足だけやなくて尻も痛くなるで」と言われた。

次の34番種間寺では、昨日の霊能者さんと再会できた。改めて御礼を言えてよかった。
が…元祖インドも居た。はだしになり、座禅を組んでサンスクリットでお経をあげている。本物や・・・。彼はお参りを終えると、滝のように水が上から落ちてくる所まで行き、おもむろに服を脱ぎ始め、また何か唱えながら海パンいっちょで滝に打たれ始めた・・・何ということだ・・・おまいりのおばさんたちも動揺している。

その後Sさんの奥さんも合流し、須崎で鍋焼きラーメンをご馳走になったり、標高1400m超の天狗高原へ連れて行ってもらったり、お遍路で歩いていたら楽しめない観光をさせて頂いた。ありがたや~

そして、問題の清滝寺。
悪い予感が的中。正面から奴等が。清滝寺に荷物を置いて、晩御飯の買出しに向かっているのだろう。ハット、ひげ、素肌にノースリーブの白衣をまとい胸毛をもじゃもじゃ見せて歩いている。変態の中の変態だ。なんでこんなんがお遍路しゆう?私なんか一緒に泊まったら絶対に犯される。貞操の危機。
ばってん、奥さんが「これは一緒に泊まるのは無理やね。うちにもう一泊しな」と救いの手を差し伸べて下さり、一命をとりとめた。

毎日色々な出会いがありますわ・・・

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本多
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男性
職業:
素浪人
自己紹介:
旅烏になり申す。

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