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素浪人の生存報告

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十七日目 5/22 大潟村~青森県深浦町

どんなに体が疲れていても、テントで寝ると、どうしても風や車の音が気になって眠れない。横になってから、ずーっとレム睡眠で寝不足だ。準備撤収に時間がかかるし、テントはいやだ!

しかし、好天に恵まれた。青森県の日本海側は、これまでの道とは一変して美しい。海が綺麗だ。ずっと続く岩礁が旅情を満たす。こりゃ、五能線は人気がある訳だ。北日本の海岸の中では、五能線沿いが圧倒的に美しいのではあるまいか。
私は、東北地方行脚では、青森県のみを楽しみにしていたのだが、やはり実際に来てみると青森県は良い所だ。気候も経済も厳しい土地だろうが、本州の最果てにこそ宿る美しさや文化がある。みちのく(道の奥、道の苦)の魅力だ。

と、まあ、途中まで旅行気分を楽しんではいたものの、十二湖への山道から辛くなった。
白神山地のあたりに「十二湖」という、池が沢山ある景勝地がある。そこの「青池」という池を見に来たのだが、海岸線の国道から山を登らねばならない。結構えぐい坂だ。汗をかきかき、休みながら1キロちょい自転車を押した。
ふもとから十二湖への中継地点に「アオーネ十二湖」というリゾート地があるので、そこに自転車を置いて、更に歩いて登った(一時間後に青池への無料バスも出るらしいが、待ってられるか!体力のついた俺はゆっくり自然を見ながら歩くんだぜ) 。
バスを待てば良かった。青池まで4キロある…今日はもう登り疲れた。もう嫌だ。

で、なんとか青池まで着いた。ああ、真っ青。今まで見たどの池より神秘的だ。池自体が宇宙だ。光が反射してカメラにはおさめられなかったが、肉眼と双眼鏡で堪能した。こんな所で一日中ぼーっとしていたいな。
疲れたのでアオーネまでの下りは無料バスで。そしてアオーネから海岸線への下りは自転車で。最高速度は56キロ!登りがそれだけきつかったということだ。

今日の目標は、黄金崎不老不死温泉で夕日を見ながら日帰り入浴。山形でも秋田でもすすめられた、評判の温泉だ。海の真ん前に露天風呂があるらしい。十二湖から10キロくらい先だ。疲労困憊の私には近い距離ではない。
それでも何とか着いた。温泉までの道は、時速40キロを超える下りだった。タオルを用意し、さあ入ろうと扉へ近づいた。
「平成19年より、午後16時以降の露天風呂への入浴は宿泊のお客様に限らせて頂きます」
………。ここに入るのを励みに頑張ったのに。
2年前の私であれば、いじけてやけくそになり、先へ進んだかもしれないが、素浪人となった今は、少しは根性がついた様で、明日の朝入ってやる、と切り替えた。
不老不死温泉の最寄りである五能線「へなし駅」の近くの売店に入り、おばちゃんと自転車旅や不老不死や寝床や食料について話した。本日の代替温泉は、近くのみちのく温泉、寝床はへなし駅(夏は結構自転車野郎が来て泊まるらしい)、食料は近くに飲食店がないのでおばちゃん店で菓子パン五個。

みちのく温泉もなかなか良い温泉で、夕焼けを堪能できた。
無人のへなし駅舎には一人掛けベンチが4つ並んでおり、丁度私の身長くらいの長さだった。自転車も駅舎に入れられるし、荷物も置けるし、トイレもある。快適な宿だ。
パンを食って、歯を磨いて、山形で買った酒の残りを飲み干して、寝袋に入り横たわった。寝てから一度、ボトンとベンチから落ちた。

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職業:
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旅烏になり申す。

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