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素浪人の生存報告

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46日目 6/29  湧別町~網走市

とろくさい私は、最後に出発した宿泊者であーる。遅い。
今日はサロマ湖のワッカ原生花園で野生の花を見て、網走で宿泊予定。

いつも通り淡々と目的地までチャリンコを漕いだ。ワッカ原生花園の観光案内所であるネイチャーセンターに到着。ネイチャーセンターなのに、自然の説明よりも売店の方に力が入っていそうだ。大量の観光客が、名物らしいホタテ弁当を食べている。
サロマ湖は汽水湖で、オホーツク海と繋がっている。で、湖とオホーツク海を隔てる細い陸地(なんつーの?)に花々が咲く。細い陸地を通る道は、その美しさから「龍宮街道」と名付けられている。
 で、その龍宮街道をチャリンコで進む。車両進入禁止な上に、ばっちり舗装されているから快適だ。
花々がぶわーっと一面を占めているのかと思っていたが、自然の花園は花畑とは違うらしい(当たり前か)。雑草の合間に花の群れがある感じだ。雑木林みたいなもんか?正直な所、期待していた程の景色ではないが、綺麗は綺麗だ。ハマナスとユリ科の何かが多い。色がとても鮮やかだ。昔の日本人だったら的確に色の名を言えるのだろうが、私は「赤寄りの赤紫」や、「濃い橙色」等としか表現出来ない。
龍宮街道が結構長く、往復で10km以上走った。時間も13時半を回ってしまった。網走まで行かねば。焦るなあ。

淡々と漕ぐしかない。が。とうとうサイクリングロードが出現した。オホーツク自転車道。常呂町から、網走市の郊外を結んでいる。やっと車に煩わされずに走れる(車からしたら、我々が煩わしいだろうが)。
オホーツク自転車道は、国道238に沿って延びているが、大変有り難いことに、国道よりもかなりアップダウンが少なく作られている。嬉しいねえ。
サロマ湖の東の能取湖(やっぱり汽水湖)の西岸に沿って進む。北海道のサイクリングロードは、緑が深く、人がまったくいない。不気味だ…。幽霊が出そうだ。ただ、能取湖のサンゴ草は、秋に来たら綺麗だろうなあ。
能取湖を過ぎたら網走湖に着いた。都市の中の湖なのかと思っていたら、湖の周りは山だ。網走市は、市街地が小さいのね。
とりあえず夕飯の買い出しに市街地へ。すると、昨日宿が一緒だった、自転車のSさん(大阪府・28才)が向こうから来た。網走湖畔の呼人浦キャンプ場に泊まるらしい。私も呼人浦に確定。テント張りたくないけど、無料だしな。
Sさんと会った後は、フォルクスワーゲンのゴルフRを発見。400万円を超す、ぜいたくな大衆車だ。良いなあ。まだ埼玉でも見かけないのに、まさか網走で出会えるとは。嬉しい。
お次は、網走駅前のローソンで、昨日宿が一緒だった肝っ玉娘のバイクを発見。荷物を豪快に積んだまま放ったらかしてある。所有者は、ローソンの中にいるわけではなさそうだ。列車でどこかに行ったのか?
更に、 バイクの横に、旅行者仕様の自転車もあった。自転車はロードだが、リアにサイドバッグとテント道具がセットしてある。しげしげと眺めていると、駅前の階段に座っている男性に「こんにちは」と声を掛けられた。
横浜から仕事の休暇で自転車ツーリングに来ているKさん(札幌のKさんと区別する為、以下「ハマのKさん」)だった。Kさんは、かつて仕事を辞めてバックパッカーとして海外旅行をした程の旅好きだ。今回は自転車と共に飛行機に乗り、往路は羽田から旭川、復路は釧路から羽田、という、道東(北海道の東側)を攻めるコースだ。明日は知床へ行くそうだ。ただ、天気予報が悪く、道東はしばらく雨が続くようだ。私も、明日以降のコースは決めかねている。

Kさんに名刺を渡して別れた後、セイコーマートで卵とニラと豆腐を買って呼人浦キャンプ場に向かった。
呼人浦に着くと、Sさんが自転車旅行者のおじさんと話していた。おじさんの自転車はランドナー(旅用自転車、私のもランドナー)で、今は生産されていない「アルプス」というブランドだ。津軽海峡線で会ったおじさんもアルプスだった。やはりおじさんは良い物を持っている。このおじさんは更に、フロンとキャリアも、今は生産されていない「日東キャンピー3」というのを付けていた。ええのう。
私は、ここぞとばかりに自分の自転車の不具合についておじさんに聞いた。
サイズの合わないタイヤを履いていることについては、「650Aってのはママチャリのタイヤと同じサイズなんだよ。その自転車屋は、それを知ってて650Bを売ったんだ。そのタイヤ、メーカーが廃業して今は生産されていない奴だから、自転車屋にとっては在庫処分だな。ぼったくりだよ。今の時代、ランドナーに乗るなら、ある程度知識がないとそうやってボラれるよ」。うぎゃー!あのチャリンコ屋のじじいふざけやがって!8500円は高い勉強料だった…
次に、前のギアが一番軽いとこに変わらないこと(自転車のことを知らないので専門用語が出てこない)については、「ディレーラーがおかしいんだろ。それは俺はわからないな。詳しい人じゃないと」。ディレーラーという言葉を初めて聞いた。メカはわからん。それを横で聞いていたSさんがiphoneで調べてくれた。よくわからんが、ディレーラーの下のネジを緩めれば良いらしい。緩めたらうまくギアが変わるようになった。物凄く助かります、ありがとうございます。

呼人浦は夕陽がとてもきれいに見える。北海道に来て日没を眺められたのは、これでやっと四度目だ。
晩飯。おじさんは今日が旅の最終日(「嫁さんの実家の墓参り」という名目での二週間のチャリンコ一人旅)ということで、調味料等を私にたくさんくれた。特に、油を頂けたのはとても助かる。お陰でニラ玉を作ることが出来た。おじさんから、「若いのにバランス考えてるな」と感心された。おじさんは更にホッカイシマエビの頭で出汁をとった味噌汁と、特製キュウリの漬物と、ウニ少々をくれた。どれも旨かった。おじさんは「俺も若い頃はおごってもらったからな。恩返しだ、恩返し」と言った。

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