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素浪人の生存報告

カテゴリー「旅 I 埼玉〜津軽」の記事一覧

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五日目 5/10  小千谷市~長岡市中之町

おじさんに朝ごはんをごちそうになり、昼のためのおにぎりと弁当ケースまで頂き、更にちょっと先の小千谷市の道の駅まで送っていただいて、お別れ。北海道に着いたら電話しよう。
道の駅には多分7時40分前後に着いたのだが、例によって準備に時間がかかり、出発は10時40分。てきぱきしゃきしゃきしている方に、この素浪犬のとろくささをお分けしたい。

急がずチャリンコこいで、小千谷市から15キロくらい北の長岡市に入った。小都市だろうと思っていたら、駅前はかなり商店街が開けていた。郡山の比ではない。ご多分に漏れず、現在はさびれているが、かつては相当な往来があったことだろう。

歩行者天国で小さな市が開かれていたので、市の人に声をかけられることを狙い、敢えて自転車を停めないで押して歩いた。
すると、革製品や骨董品を広げてある店の所で、白髪頭のおじさんから、「あんた何処から来た」と声をかけられた。埼玉からです、と答えると、「おお、前も埼玉から自転車で来た若いもんを泊めたことがあるよ」。話を聞いていると、おじさん自身も自転車で半周したことがあるらしい。だから「通ずるものがあるんだよ」だって。いいっすね、こういうの。
このおじさん、元はプロのキックボクサーであり、キックボクシングで大怪我をしてリハビリで始めた革製品作りの技術を磨いてプロボクサーを引退して三条競馬(新潟の地方競馬)の馬具職人になり、三条競馬が閉鎖になってからは財布やバッグ等の革製品を作り…その他、刃物研ぎ、生活用品の修理、空手道場、古物商、木彫り、ガラス彫り、競争馬を引き取って開いた乗馬クラブ等々、万屋としか表現のしようがない。趣味はパーソナル無線、アマチュア無線、コーヒー、お茶、山菜採って保存食作ったり、ヨーグルト・酢・醤油など作ったり…書ききれない。おじさんの言葉を引用。「人と違うことをやらなきゃ商売にならねぇ」「とにかく野性的に生きたいんだ(インディアンの影響を受けているらしい。インディアンと写ってる写真もあった)」「俺は道楽者だ」…
何でも出来る人です。書き切れません。一泊させて頂く。

四日目 みなかみ町~越後川口2

越後川口のキャンプ場への山道を、ひいこら押して歩いていると、ピッピッとクラクションが鳴ってトラックが横に止まった。中のおじさんがトラックの荷台を指差している。拾われた!
「何処行くんだい?」
「キャンプ場です」
「俺も丁度温泉行くとこだ、乗せてってやる」(温泉とキャンプ場は隣り合ってるっぺえ)
「ありがとうございます!」
「温泉行くか?俺が出してやる」
「ありがとうございます!丁度温泉にも行くつもりだったんです」
「よし、じゃあ一緒に入るか。今晩何処泊まるんだ?」
「キャンプ場です」
「うち泊まってくか?」
「本当ですか!?」
「嘘は言わねえよ」
「ありがとうございます!」
というわけで、噂に聞いていた(他の日本一周した方々の本にも書いてあった) 田舎の優しい人に拾われる体験をすることになった。ご機嫌だぜ!

車中で
「新潟地震の時に若い人が一杯来て助けてくれたからよお、恩返しだ」
これにはジーンと来た。おらぁ、その若い人達にも感謝しないとならねえ。
人から受けた恩を別の人に還して、ぐるぐるとまわって繋がっていくのが人の世のあるべき姿だと考えている(色んな人から恩を受けている内に、そう気付かされた)私の琴線に触れる言葉だった。私は今のところ、人から恩を受けっぱなしなので、いつかは俺も!と思っている。
この日は温泉に入れて頂き、晩ご飯もおじさん行き付けのラーメン屋で、味噌バターコーンラーメンとカレーライスと餃子と赤魚とわらび汁とうどの味噌煮と筍の煮物とビールとプリンとヨーグルトをごちそうになった。1週間分の栄養を摂れたね。ありがたや。明日からまた走れると思った、幸せな1日でした。

四日目 みなかみ町~越後川口1

自転車と荷物を輪行袋に詰めるのに四苦八苦して(前輪と泥除けをはずすだけ)、独りで記念撮影などしていたら、列車を逃した。8:40発だと思っていたら、8:29発だった。それに気付いたのは8:27だったが、荷物が多すぎて間に合わなかった。次の列車は9:52★

てやんでえちきしょー!っつうことで、当初下車を予定していた駅より7つ先の「塩沢」までショートカットした。これでいい。
今度は自転車の組み立てに一時間半かかった。ブレーキがおかしかったのでら自転車屋さんに電話して教えてもらった。ご迷惑おかけします。
駅の横の公園で飯を炊いた。水で戻したおかずの乾物は6分の5以上地面に落とした。この素浪人、ドジッ娘なんだよね…

新潟県魚沼地方を軽快に走る。道が広く、上り坂も少なく、雪をかぶった山も見え、川は流れ、サイクリングを楽しめる盆地だ。東京から離れているせいだろう、のどかで雰囲気も良い。子供たちも外で元気に遊んでいる。子供は、こうでなくっちゃあいけねえ。ジャスコのベンチでゲームなんかさせてんなぁ、教育たぁ呼べねぇぜ。

これまで走ってきた道は面白くなかったが、新潟は非常に良い!関東の様な淀んだ感じがない。気に入った。こういうのは車で走っていたらわからないことだ。

三日目 渋川市~みなかみ町

準備に手間取り、11時にホテルを出発。途中、焼きまんじゅうやいちごを食べながら、ただただ北上。上り坂が多くて押して歩くことも多かったが、ゆっくり睡眠できたせいか、昨日より楽だ。自転車の乗り方も上達している。

JR上越線の、群馬県内で北から数えて2番目の湯桧曽(ゆびそ)駅を宿にする。無人駅だ。待合室にテントを張った。不良や駅員さんが来やしないかとビクビク緊張状態が続いた。貨物列車が通過する物凄い音や、風が窓を叩く音に邪魔され、ゆっくり眠れなかった。ちゃんとした室内で寝るときでさえ、時計の針の音や冷蔵庫の音が気になったら眠れなくなるそれがしが、こんな環境で熟睡出来るわけがない。人生初の駅泊は疲れた。

二日目 太田市~渋川市3

ころんだり雨に降られたり上り坂だったりで弱ったので、母からの餞別壱万円を有り難く利用させて頂き、宿をとることにする。渋川駅へ向かった。
途中、個人の食料品店に入ったらおでんの良い香りがした。拙者の大好物だ。お店のおばちゃん、おばあちゃんと「埼玉から来たんですよ~日本一周する予定です」等と会話をしながら頂いた。独りだったので会話が出来てうれしかったし、おでんも大変旨かった。東北や埼玉から食べに来る人もいるらしい。こんにゃくを一つサービスして頂き、「いってらっしゃい」と暖かいお言葉も頂いた。こういうのが旅の楽しさだ。

渋川駅前のビジネスホテルに泊まってぐっすり眠った。

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HN:
本多
性別:
男性
職業:
素浪人
自己紹介:
旅烏になり申す。

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