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素浪人の生存報告

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51日目 7/4 弟子屈町~阿寒町(現釧路市)

 しゅっっぱつ!今日も峠越えだ。阿寒横断道という道を通って阿寒湖へ行く。地図には「最大斜度8度」と書いてある。昨日高知県ライダーさんに聞いたところ、知床峠よりきついらしい。やってやんよ。

 キャンプ場を後にし、牧草地を走る。坂の手前の歩道で、相変わらず前のギアチェンジが出来ないので手でいじろうとしていたら、軽トラックが前に止まった。夫婦と幼児が乗っている。おじさんが声をかけてくれた。
「どうしたー?なおせるか?」
『たぶん大丈夫ですー(本当は自分ではどうにもできない)』
 おじさんが車から降りて、見てくれた。結構自転車に詳しいらしい。家に戻ればペンチがあるから、それで何とかしてくれるとのこと。家は近くらしいので、軽トラの後を着いて行った。
 おじさんちは酪農家だった。「儲かるよー」」と言っていた。そうか、酪農は実は儲かるのか…。
 おじさんがペンチでディレーラー(ギアチェーンを動かすやつ?)を調節したら、ギアが変わるようになった。わあい。これは、原始時代から一気に弥生時代に変わったくらいの劇的な変化だ。久し振りに快適に走行できる。
 おじさんにお礼を言って爽快に出発。


 摩周湖の近くの市街地に行ったら、久しぶりに日本の風景を見た。寺院だ。里心がついた。日本に帰りたい。
 何故なのかわからないが、私は札幌の大学時代、北海道にいる間中寂しさを感じていた。大学時代、札幌から富山に旅行に行った時は、富山空港の湿度・気温と、空港周辺の田んぼ、山の風景に、かなりの安堵感を覚えた。「日本に帰ってきた」と感じた。
 決して北海道が嫌いなわけではなく、むしろ好きなのだが、私の中では、北海道は外国なのだ。北海道と内地では、自然も、家の形も、道と空の広さも違う。
 おそらく、私は北海道にいる時は、住み慣れた日本から離れていることにストレスを感じてしまうのだろう。損な性分だ。

 摩周の集落を過ぎてからは、森林地帯に入る。阿寒横断道だ 最初はまだアップダウンの名残があったが、やがて登りのみなった。山登りだ。ほいほい。適度に休憩を取りながら、ゆっくり登る。
 確かに、西からの知床峠越えよりも斜度がきつい様な気がする。だがまあ、登れないことはないので、今回も漕ぎ切った。

 展望台でおやつのポテトチップを食べようと思ったが、誰もいない駐車場で、「がさがさ!」と笹の中を何かが動いている音が鳴った。熊か!?!?!と青くなって、一目散に逃げ出した。北海道、何て恐ろしい所なんだ。
 ちょっと先の、次の展望台にはバイクツーリングの人が沢山いた。更に、アイヌの民芸品を作っている売店があり、売店の中にテーブルと椅子があったのでお店の姉さんにことわって歩手地を食った。坂道で汗をかいたあとの塩分補給だ。
 ポテチを食った後はアイヌ民芸品鑑賞。久し振りにアイヌ模様をじっくりと見てみたが(多分14年振り)、面白い。日本にはなさそうな文様だな。店員さんによると、アイヌはロシアや北欧の北方民族とルーツが同じだと言われているらしい。

 ストラップを1つ買って店を出た。阿寒湖畔までは下りだ。ささっと無難に下って、湖畔の町に着いた。相変わらず人に道を聞きながら、アイヌ集落の中のライダーハウスに到着。
 しかし、私が北海道でヒグマの次に恐れる動物、犬が3匹いる…ワンワン吠えていやがる。3匹の内、2匹は届かない位置にいるが、1匹はライダーハウスの入り口にいる。
 ライダーハウスの中からおじいさん(多分アイヌ)が出てきて、そこに自転車を置け、と指示された所にチャリンコを置いたが、犬が寄って来て、落ち着いて荷物を外せない。犬が寄ってきたら逃げる。そしたら犬が吠える。はああああ。しかも雨が降ってきた。犬も雨も嫌だ。どうすることも出来ず、20mくらい離れた所にある木の下にしゃがみこんだ。峠よりよっぽどきついわ・・・
 みじめな気分でじーっとしていたら、おじいさんが「犬駄目なのか」と、犬を家の中に入れてくれた。たすかりまちたー

 荷物を部屋に入れた後、阿寒トレーニングセンターの中にある温泉に220円で入った。そしてライダーハウスに戻り、おじいさんが用意してくれた晩飯を、同宿の夏休み筑波大学院生チャリダー4人と共に食べた。







この記事へのコメント

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無題

犬だめだったんだ。
一緒に走ったときは一匹も出会わなかったから
わからんかった。

横浜に帰ってからも頻繁にパンクして
パンク修理は上達しました。

梅雨明けで夏本番ですぞ!
熱中症にお気をつけあれ!
  • from K :
  • 2010/07/19 (21:15) :
  • Edit :
  • Res

だめです

行く先々に犬がいるので、少しはなれたかもしれませんが…苦手ですね。そもそも、僕は動物全般得意ではなく、あまり近づきたくないのです。

僕はパンクはまだ一回もしていませんが、「ここでパンクしたら泣くぞ」と思いながら雨や夜を走っています。
本州の暑さには閉口です・・・青森ですら。
  • from 本多 :
  • 2010/07/22 (08:44) :
  • Edit :
  • Res

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