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素浪人の生存報告

カテゴリー「旅 I 埼玉〜津軽」の記事一覧

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十三日目 5/18 酒田市~由利本荘市西目町

出発!国道7号を秋田方面へ進む。秋田県にかほ市へ入る。沿道の景観は何一つ面白くない。秋田県の海沿いには景色を期待していない。

何だか今日も体力がない。疲れながら漕ぐ。肉を食って力をたくわえようと、17時台に「すき家」に入った。負けた。こういう店には入らないつもりだったのに。まぁ、意地よりも生命の維持を優先だ。焼き鳥丼を食べた。

更に北上して由利本荘市に入った。道の駅にテントを張ろうと思っていたが、今一つ適当な場所もなく、近くにゲームセンターのようなものもあって治安が心配なので、やめた。お寺に頼んで境内にテントを張らせて頂くことにしよう。

町人に近くのお寺への道を尋ね、お寺さんへ。本堂の横の住宅のピンポンを押し、事情を説明したら、テントを張ることを快諾して下さった。
足の裏で、やわらかくて平らな場所を探って、適地を見つけて張ろうとしたら、お寺の住職がみえ、「テント開いて畳むの面倒でしょ。車庫か本堂で寝なよ」とおっしゃった。ありがとうございます。
車庫はコンクリートで固かったので、本堂の畳の上をお借りすることにした。テントで寝るのが好きでない私には非常にとても実に凄くありがたい。天国だ。
住職の奥さんがやってきて、晩ご飯をすすめて下さった。2時間程前に焼き鳥丼を食べたが、既に腹が減っている。ありがたく頂戴する。
住職が釣ったアイナメとタコの刺身と、アイナメの唐揚げ、煮付け、そしてアスパラガスとほうれん草とたけのこ汁とご飯と日本酒をご馳走になった。旅に出てから初めての刺身だ。ご馳走だ。
住職ご夫婦との会話もまた楽しく、独りでテントを張り周囲のあらゆる音に神経質になりながら過ごす夜(読者の皆さんは、原始時代じゃないんだから…と突っ込みたくなるかもしれないが、おら本当に音に敏感なのよ)と比べれば、正に天国と地獄。あぁ、出会いに恵まれている。
更にお風呂にまで入らせて頂いて、寝た。

十二日目 5/17 酒田市松山町

「佐藤農園」さんで田植えのお手伝い。佐藤農園さんは海外からの留学生の農業体験を受け入れることもあるそうで、色んな人が集まる農家のようだ。だから私も拾って頂けたのだろう。

田植えのお手伝いといっても、今は田植え自体は機械で行う為、私がやるのは、ビニールハウスにずらっと置いてある苗を軽トラに積んで、たんぼまで運ぶことだ(軽トラの運転はお母さん)。
チャリンコ旅に出る前だったら大してお役に立てなかったかもしれないが、苗運びをしていると、結構筋力がついたのを実感出来た。今ならリンゴ満載のコンテナも前より楽に持てるはず…!(一昨年の秋はリンゴ農家の手伝いで四苦八苦した)

9時くらいから、16時過ぎまで作業をして(今日はなかなかはかどったらしい)、温泉に連れて行ってもらい、佐藤さん宅で晩ご飯と日本酒をごちそうになった。食卓で飛び交う庄内弁を聞き取るのは英語より難しい。「たそがれ清兵衛」のおっとりした庄内弁は酒田の隣の城下町鶴岡のもので、港町酒田の庄内弁はそれより荒っぽいのだそうな。人は優しいんだげっちょ(これは福島県の中通り弁)。
ここで庄内単語をひとつ。
みぇじょけねぇ…かわいそう
発音が難すぃ!

十一日目 5/16 酒田市松山町

洗濯物が乾くのを待って、キャンプ場を出たのは13時20分。体がやけに疲れている。旅の疲れがどっと出てきた様だ。
この辺りでもう一泊せねばならぬが、もっと標高の低いキャンプ場が良い。地図を見ようとコンビニを目指していると、「産直さくら 金・土・日営業 1km」という看板が目に入った。農産物直売所好きの私としては、行かぬ手はない。

直売所のおばちゃん達からお菓子やお茶を頂きながらおしゃべりしていると、直売所の畳部屋に泊めてもらえることになった。畳は地面より寝心地が良いから、くたびれた体にはありがたい。そして、独りで屋外に泊まるのがどうも好きではないので、その面でも大変ありがたい。

おばちゃん達との話の流れで、明日は田植えのお手伝いをすることになった。流れに身を任せる旅だから、風が「ここに留まれ」と言うのなら、それに従う。

直売所には、馴染みのお客さんや商品を出している人が来る。そういう人達とのんびりお話するのも楽しい。色んな人と話しながら、ゆっくり行く旅でもあるのだ。
で、馴染みのお客さんの内のお一人が、通りすがりのわたくしの買い出しの為に、スーパーまで車で連れて行って下さった上に、晩ご飯にたけのこご飯を作って持って来て下さった。ああ、ありがたい。
更に、別の馴染みのお客さんが、最上川名物「さくらます」を焼いて持って来て下さった。「私の長男も、バイクで旅行して、色んな人に親切にしてもらったでて言ってたから」と。ジーン。人の情がしみる旅だ。受けた恩は、いつか世の中に返したい。

十日目 5/15 鶴岡市鼠ヶ関~酒田市松山町

そういえば、「村上市」やら「鶴岡市」やら書いてますけんど、何県かわからない人もいますよのぅ。
越後川口~小千谷市~長岡市~胎内市~村上市が新潟県、鶴岡市~酒田市は山形県です。つまり今は山形県だす。


以下15日の日記

朝、初の旅の仲間と「北海道で会えるだろうね」と、お別れ。二人ともほぼ同じルートを行く予定ださけ、多分何処かのキャンプ場やライダーハウスでごっつんこするらろ。

山形県の日本海沿いを行く。かなり久し振りにお日様に出会えた。気温は16度付近で丁度良い。もう、最高に気持ち良い。青い空、海、水平線、岸壁、全てが旅を彩る。天気一つで気分が全然違うなぁ。チャリんこ漕ぎながら、頭の中で何度「良い」と呟いたかわからない。
小学校の前でタイヤに空気を入れようとしていたら、坊やが寄ってきた。愛想の良い坊やだ。小学生3年生くらいか。「結婚してる?」と聞かれた。田舎の人は、何故他人の婚姻状況が気になるのか??

海沿いの「酒田市十里塚」という所の郵便局に、母に東北の地図を送ってもらったので訪ねるが、土日は開いてない。自分がここに辿り着くのは月曜日あたりになるだろうと思っていたのだが、思ったより早かった。まぁ仕方ない、明後日まで待とう。
十里塚に納豆工場と酒造会社があったので寄ってみた。納豆は値段おまけしてもらえたし、酒造会社では案内人兼会計のおばさんとゆっくり話をして、日本酒を仕入れ、土産としておちょこを貰えた。

その後、十里塚から15キロくらい東の「眺海の森」という所を目指す。キャンプ場がある。今晩の寝床だ。
かの有名な最上川の土手道を数キロ走ったが、まごどに気持づがいがった。土手でフキ採ってるばあちゃんに話し掛けたら、「26なら嫁もらえ」と言われた。
土手を降りてからはさっぱり道がわからない。自分が何処にいるのかも、どちらの方角を向いているのかもわからない。そう、私は平成を、いや、銀河系を代表する、気違いじみた方向音痴である。人に道を尋ねても、「最初のT字路を左」くらいしか覚えられない。馬の耳に念仏、本多に道順。
6人に道を尋ねて、ようやく眺海の森の入り口に立てた。ちょっとした山道だ。両膝の古傷と、旅に出てから傷めた左手首が痛い。体のどこも痛くない状態で運動してみたい。
30分以上坂道を押して、ようやくキャンプ場に辿り着いた。土曜日なのに、宿泊客はおら独りだ…。テントを張り、米を水につけ、洗濯用のロープを木に張り、更に上の温浴施設へ登った。今日は絶対に洗濯をするんだ!身と身につけている物、全てが汚い。
お風呂の桶で30分以上じゃぶじゃぶと洗濯して上がったのが20時過ぎ。晩飯が遅くなる。
米を炊きながら洗濯物を干して、やっと晩飯にありつけたのが21:20くらいだったか。昼間にお洒落な農産物直売所で買った山形県産「はえぬき」が旨い。ぺろっと一合半食べた。

キャンプ場にテントを張って寝たのはこれが人生初。周りに人家がないと犯罪が怖い。おばけも怖い。熊も怖い。おらぁ、臆病なんだよな。だげんど、車の音に神経を尖らせながら日記を書いている内に、寝てしまった。

飯はこんなかんじ

昨晩
スーパーの安売りコーナーにあったカニパン50円
安売りシール付きにしんの塩焼き100円
豆腐
米半合と、スーパーで買ったまいたけを一緒に炊いてまいたけご飯(成功した)
乾燥ほうれん草入り鶏ガラスープ(ほうれん草もスープも家から持ってきた)

今朝
ミニチョコクロワッサン一袋
とろろこんぶとあおさ入り汁(かつお節入り)
鮭のハラミ焼き


一応、糖分、脂質、ミネラル、そして重要らしいたんぱく質を摂っております。
たんぱく質は、よく「昔はイルカ(熊、猪、鯨)が村人の貴重なタンパク源だった」なんて文句をよく耳にするから、きっと人間に欠かせないものなんだろうと思って、意識して摂るようにしてます。

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本多
性別:
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職業:
素浪人
自己紹介:
旅烏になり申す。

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